ある汽力発電設備が,発電機出力19 MW で運転している。このとき,蒸気タービン入口における蒸気の比エンタルピーが3 5…

電力 第3問

ある汽力発電設備が,発電機出力19 MW で運転している。このとき,蒸気タービン入口における蒸気の比エンタルピーが3 550 kJ/kg,復水器入口における蒸気の比エンタルピーが2 500 kJ/kg,使用蒸気量が80 t/h であった。発電機効率が95 %であるとすると,タービン効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

正答 (4)
正答は (4)。 【求め方の道筋】 タービン効率は、タービンに入った蒸気の熱エネルギーのうち、どれだけが軸出力(タービン出力)になったかの割合です。  タービン効率 = タービン出力 ÷ 蒸気が持ち込んだ熱量 分子はタービンの軸出力ですから、発電機出力を発電機効率で割って求めます。分母は蒸気量と、タービン入口と復水器入口の比エンタルピーの差から求めます。 【タービン出力を求める】 発電機出力が19MW、発電機効率が95パーセントなので  タービン出力 = 19 ÷ 0.95         = 20 [MW] = 20000 [kW]
解説の続きをみる続きを閉じる
発電機は与えられた軸動力の95パーセントを電気にするので、軸動力は電気出力より大きくなります。割るのか掛けるのかを間違えないでください。 【蒸気が持ち込む熱量を求める】 使用蒸気量は 80 t/h です。単位を1秒当たりに直します。  80 [t/h] = 80000 [kg/h]         = 80000 ÷ 3600         = 22.222 [kg/s] 比エンタルピーの差は  3550 - 2500 = 1050 [kJ/kg] よって毎秒の熱量は  22.222 × 1050 = 23333 [kJ/s] = 23333 [kW] 【タービン効率】  タービン効率 = 20000 ÷ 23333         = 0.8571         = 85.7 [パーセント] 選択肢のうち最も近いのは 86 ですから、(4) が正答です。 【検算】 逆向きに確かめます。23333 × 0.86 = 20067 kW で、これに発電機効率0.95 を掛けると 19064 kW となり、題意の発電機出力19MW とほぼ一致します。計算に誤りはありません。 【間違えやすい点】 一つ目は、トン毎時をキログラム毎秒に直し忘れることです。二つ目は、発電機効率を掛けてしまい 19 × 0.95 = 18.05MW としてしまうことです。熱の流れは 蒸気の熱 → タービン出力 → 発電機出力 の順ですから、上流側にさかのぼるときは効率で割る、と覚えておくと確実です。

出典:令和4年度上期第三種電気主任技術者 電力科目 問3(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

「電力」のほかの問題

  1. 令和4年度下期 第6問定格値が一次電圧66 kV,二次電圧6.6 kV,容量30 MV・A の三相変圧器がある
  2. 令和5年度上期 第7問次の文章は,変電所の計器用変成器に関する記述である。計器用変成器は, (ア)
  3. 令和5年度下期 第10問我が国の地中送電線路に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ
  4. 令和6年度上期 第14問電気絶縁材料に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  5. 令和7年度上期 第14問六ふっ化硫黄(SF6)ガスに関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちか
  6. 令和7年度下期 第14問磁性材料に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク