界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機があり,電源電圧は定格の12 V,回転を始める前の静止状態における始動電流は4 A,…

機械 第2問

界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機があり,電源電圧は定格の12 V,回転を始める前の静止状態における始動電流は4 A,定格回転数における定格電流は1 A である。定格運転時の効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線による銅損しか存在しないものとする。

正答 (4)
正答は (4)。 【手順1 電機子抵抗を求める】 始動の瞬間は回転速度がゼロなので、逆起電力が発生しません。そのため、電源電圧のすべてが電機子抵抗にかかります。ブラシの電圧降下は無視してよいので  Ra = V ÷ I始動    = 12 ÷ 4    = 3 [Ω] 【手順2 定格運転時の逆起電力を求める】 定格運転では電機子電流が1A なので  E = V - Ra × Ia    = 12 - 3 × 1    = 9 [V] 【手順3 入力と出力を求める】
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入力は電源から取り込む電力です。  入力 = V × Ia     = 12 × 1     = 12 [W] 損失は電機子巻線の銅損だけと与えられているので  銅損 = Ra × (Ia の2乗)     = 3 × 1 × 1     = 3 [W] 出力は入力から損失を引いたものです。  出力 = 12 - 3     = 9 [W] これは、逆起電力と電機子電流の積 E × Ia = 9 × 1 = 9Wとも一致します。逆起電力に電流を掛けた値が機械的な出力になる、というのは直流機の基本的な関係です。 【手順4 効率を求める】  効率 = 出力 ÷ 入力 × 100     = 9 ÷ 12 × 100     = 75 [パーセント] よって (4) が正答です。 【別の見方】 損失が銅損だけの場合、効率は  効率 = E ÷ V = 9 ÷ 12 = 0.75 とも書けます。電源電圧のうち、どれだけが逆起電力として機械的仕事に回ったかの割合がそのまま効率になる、というわけです。言い換えると、電機子抵抗での電圧降下が小さいほど効率がよくなります。 【注意点】 本問では界磁が永久磁石なので、界磁電流による損失を考えなくて済みます。また、機械損(摩擦損や風損)も「損失は銅損しか存在しない」という断り書きによって無視できます。この条件がなければ、出力から機械損を引いて軸出力を求める必要があります。

出典:令和5年度上期第三種電気主任技術者 機械科目 問2(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ

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