ヘリウム及び窒素に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
高気圧障害 第23問
ヘリウム及び窒素に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)ヘリウムは、高圧下でも麻酔作用を起こすことがない。
- (2)ヘリウムは、密度が極めて大きく、他の元素と化合しにくい。
- (3)ヘリウムの水への溶解度は、窒素よりも小さい。
- (4)ヘリウムが体内から排泄される速度は、窒素よりも速い。
- (5)ヘリウムは、窒素に比べ熱伝導性が高い。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
ヘリウムは、密度が極めて小さい気体です。「極めて大きく」は誤りです。なお「他の元素と化合しにくい」という後半は正しい記述です。
【ヘリウムの密度】
すべての気体のうち、水素に次いで軽い
原子量 ヘリウム 4 / 窒素(分子)28
風船に入れて浮かせるのに使われるほど軽い気体です。「極めて大きい」はありえません。
【密度が小さいことの利点】
呼吸が楽になる
高圧下では空気の密度が増し、気道抵抗が増加して息がしにくくなります。軽いヘリウムに置き換えれば、この負担が減ります。
解説の続きをみる続きを閉じる
【ほかの選択肢】
(1) ヘリウムは、高圧下でも麻酔作用を起こすことがない正しい
(3) ヘリウムの水への溶解度は、窒素よりも小さい正しい
(4) ヘリウムが体内から排泄される速度は、窒素よりも速い 正しい
(5) ヘリウムは、窒素に比べ熱伝導性が高い 正しい
【なぜヘリウムを使うのか】
麻酔作用がない 窒素酔いを起こさない
密度が小さい 呼吸が楽
溶解度が小さい 体に溶け込む量が少ない
排泄が速い 抜けるのも早い
→ 深い場所ほど、窒素より有利
【ただし欠点もある】
熱伝導性が高い → 体が冷える
声が高く変わる → 聞き取りにくい(無線機で補う)
熱伝導性が高いということは、体の熱を奪いやすいということです。長時間のばく露では保温が要ります。
【半飽和時間】
ヘリウムは分子が小さく軽い → 動きが速い
→ 半飽和時間が短い(窒素より短い)
早く溶け込み、早く抜けます。(4)はこのことを述べています。
【化合しにくい】
ヘリウムは希ガス
化学的にきわめて安定で、体内で反応しません。だから不活性ガスに分類されます。
出典:高圧室内作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「高気圧障害」のほかの問題
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第23問酸素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第21問空気をゲージ圧力0.3MPaに加圧したとき、酸素の分圧(絶対圧力)に最も近いものは次のう
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第29問高気圧作業における作業環境及び高気圧が人体に与える影響に関する次の記述のうち、誤っている
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第27問圧外傷に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第25問窒素及び窒素酔いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第23問二酸化炭素及び二酸化炭素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
スポンサーリンク

