図1 はある年の1 月中旬における、対流圏上層のある気圧面の10 日平均の高度とその平年偏差を示し、図2 のア~ウの内の…

専門知識 専門知識 問15

図1 はある年の1 月中旬における、対流圏上層のある気圧面の10 日平均の高度とその平年偏差を示し、図2 のア~ウの内の1 つは同じ期間の10 日平均海面気圧と平年偏差を示している。これらの図に基づき、北半球の冬季の大気循環について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る語句の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。ジェット気流のうち、高緯度側に位置し (a) hPa 高度付近に中心をもつものが寒帯前線ジェット気流である。その強弱の変動は北極振動と関係しており、北極振動が負の位相(海面気圧が北極域で平年より高く、中緯度域で平年より低い)のときには (b)傾向がある。ユーラシア大陸上で寒帯前線ジェット気流が大きく蛇行すると、これに伴ってシベリア高気圧が変動し、日本の天候に大きく影響する。たとえば、図1 のような蛇行が起きているときには図2 の (c) のような海面気圧分布が見られる。

気象予報士 令和5年度第1回(第60回) 専門知識 問15の図
正答 ①
正答は ①。(a) 300、(b) 弱い、(c) ア の組み合わせです。 【図の読み】 図1 は等高度線が8500〜9600m 程度で、300hPa 面と読めます。ユーラシア大陸の中央部(シベリア付近)に大きな正偏差(リッジ)、その東の日本付近〜北太平洋西部に負偏差(トラフ)があり、偏西風が大陸上で大きく北へ蛇行しています。 図2 のアは、シベリア付近に1040hPa を超える高気圧と大きな正偏差、北太平洋にはアリューシャン低気圧と大きな負偏差があり、典型的な強い冬型の分布です。 【解説】
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寒帯前線ジェット気流は高緯度側にある300hPa 付近に中心をもつジェット気流です(亜熱帯ジェット気流は200hPa 付近)。北極振動が負の位相のときは、極域の気圧が高く中緯度が低いため、両者の気圧差が小さくなって寒帯前線ジェット気流は弱まり、蛇行しやすくなります。 図1 のように大陸上でリッジ、日本付近でトラフとなる蛇行が起きると、シベリア高気圧が強まり、その東側で低気圧が発達する分布(図2 のア)となって、日本付近には強い寒気が流れ込みます。 【ほかの選択肢】 ④⑤ 100hPa は成層圏の下部で、寒帯前線ジェット気流の中心の高さではありません。誤り ③⑤ 北極振動が負の位相のときは、寒帯前線ジェット気流は弱くなります。誤り ②③ ウやイは、シベリア高気圧の強まりと北太平洋の低気圧の発達がアほどはっきりせず、図1 の蛇行に対応する分布ではないと読めます。誤り

出典:令和5年度第1回(第60回)気象予報士試験 学科試験(予報業務に関する専門知識)問15(一般財団法人気象業務支援センター 公表・許諾を得て掲載)出典元ページ

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