気象庁で作成している天気予報ガイダンスについて述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下…
専門知識 専門知識 問6
気象庁で作成している天気予報ガイダンスについて述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1 つ選べ。(a) 数値予報モデルでは、予測値の系統誤差が予報時間とともに変化することがあるが、ガイダンスはそのような場合でも系統誤差を低減することができる。(b) カルマンフィルタを用いたガイダンスは、実況の観測データを用いて予測式の係数を逐次更新しており、局地的な大雨など発生頻度の低い現象に対しても、数値予報の予測誤差を確実に低減することが可能である。(c) ニューラルネットワークを用いたガイダンスは、目的変数と説明変数の関係が線形でない場合にも適用でき、なぜそのような予測になったのか、予測の根拠を把握するのに適している。
- ①(a): 正 (b): 正 (c): 誤
- ②(a): 正 (b): 誤 (c): 正
- ③(a): 正 (b): 誤 (c): 誤
- ④(a): 誤 (b): 正 (c): 正
- ⑤(a): 誤 (b): 誤 (c): 誤
正答 ③
正答は ③。(a) 正・(b) 誤・(c) 誤 の組み合わせです。
【下線部ごとの正誤】
(a) 正しい。数値予報の系統誤差は、予報時間によって変わることがあります(たとえば、予報の後半ほど気温が低めに出るなど)。ガイダンスは予報時間ごとに予測式を作っているので、そのような場合でも系統誤差を低減できます。
(b) 誤り。カルマンフィルタは、実況と予測の差から予測式の係数を逐次更新しますが、学習に使える事例の少ない、発生頻度の低い現象(局地的な大雨など)では、係数が十分に学習されず、誤差を低減しにくくなります。「確実に低減できる」とはいえません。降水量ガイダンスでは、まれな大雨を予測できるよう、頻度の補正などの工夫がされています。
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(c) 誤り。ニューラルネットワークは、目的変数と説明変数の関係が非線形な場合にも適用できるのは正しいのですが、内部の計算が複雑で、なぜその予測になったのかという根拠を把握しにくいのが短所です。予測の根拠を把握するのに適しているのは、線形重回帰のような係数の意味が分かる手法の方です。
【ポイント】
ガイダンスの手法は「カルマンフィルタ(逐次学習、線形)」「ニューラルネットワーク(非線形に強いが根拠が見えにくい)」「ロジスティック回帰(確率の予測)」などがあります。長所と短所をセットで押さえましょう。
出典:令和8年度第1回(第66回)気象予報士試験 学科試験(予報業務に関する専門知識)問6(一般財団法人気象業務支援センター 公表・許諾を得て掲載)出典元ページ
最終更新日
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