移動式クレーンの巻上装置に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。…
移動式クレーンに関する知識 第5問
移動式クレーンの巻上装置に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
- (1)巻上げドラムは、巻上げ用ワイヤロープを巻き取る鼓状のもので、ワイヤロープが巻き取りやすいよう溝が付いていないものが使われている。
- (2)巻上ドラムと駆動軸が直結され、クラッチ装置を搭載していない巻上装置の場合、巻下げは動力降下のみで自由降下は行えない。
- (3)巻上装置の減速機は、歯車ポンプを用いて油圧モータの回転数を減速して必要なトルクを得るためのもので、内接歯車駆動式又は外接歯車駆動式のものが使用されている。
- (4)巻上げドラムのロック機構には、一般に、ウォーム歯車が用いられている。
- (5)巻上装置のブレーキバンド式ブレーキは、一般に、電磁石によりクラッチドラムの外側をブレーキバンドで締め付け、摩擦力で制動する構造になっている。
正答 (2)
正答は (2)。これだけが正しい記述です。
巻上ドラムと駆動軸が直結されていてクラッチがない機種では、巻下げは動力降下だけになり、自由降下は行えません。
自由降下とは、クラッチを切ってドラムを自由に回し、荷の重さで降ろす操作です。切るクラッチがなければ、ドラムは常に駆動軸につながったままなので、動力で回して降ろすしかありません。
他の選択肢が誤りである理由は次のとおりです。
【(1) 誤り】巻上げドラムには、ロープが整然と巻けるように溝が付いているものが多く使われています。溝がないと巻き重なって乱巻きになり、ロープを傷めます。
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【(3) 誤り】減速機は歯車を用いるもので、平歯車減速式か遊星歯車減速式です。
【(4) 誤り】ドラムのロック機構はラチェットです。
【(5) 誤り】ブレーキバンドを締め付けるのは電磁石ではありません。
巻上装置の要点
駆動力が伝わる順序
油圧モータ → 減速機 → クラッチ → ドラム
「クラッチ、ドラム、減速機の順」と書いてあれば誤り。
減速機は、速度を落としてトルクを得るための装置なので、動力源のすぐ後ろに来ます
減速機
歯車を用いる。平歯車減速式か遊星歯車減速式。
「歯車ポンプを用いて」「内接歯車駆動式・外接歯車駆動式」は油圧ポンプの説明であって、減速機のものではない
ドラムのロック機構
ラチェット。ウォーム歯車ではない
クラッチ
巻上げドラムへ回転を伝えたり遮断したりする。
クラッチがない(ドラムと駆動軸が直結の)機種では自由降下ができず、動力降下だけになる
ブレーキ
スプリングで常時締め付けておき、操作したときだけ
圧油を送って解除する(自動ブレーキ方式)。
油圧が失われれば自動的に効く、という安全側の作りです。
「スプリング力で押し戻して解除」は逆
電磁石で締め付けるのでもない
巻上げドラム
ロープが整然と巻けるよう、溝が付いているものが多い
「順序」「ウォーム歯車」「歯車ポンプ」「電磁石」の4語が出てきたら、まず疑ってかかって構いません。
出典:移動式クレーンの構造に関する一般的な技術知識
出典:移動式クレーン運転士 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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