28 歳の女性。開口困難を主訴として来院した。2 年前から左側顎関節部の疼痛を自覚し、近医でスプリント療法を受けていたが…

B問題 第83問

28 歳の女性。開口困難を主訴として来院した。2 年前から左側顎関節部の疼痛を自覚し、近医でスプリント療法を受けていたが、開口量が2 横指まで減少してきたという。初診時のエックス線画像(別冊No. 30A)、左側顎関節部のCT(別冊No. 30B)、MRI(別冊No. 30C)及び切除物のH-E 染色病理組織像(別冊No. 30D)を別に示す。診断名はどれか。1 つ選べ。

歯科医師 2024年(令和6年) 第83問の図(1/2)歯科医師 2024年(令和6年) 第83問の図(2/2)
正答 (4)
正答は (4)。滑膜性骨軟骨腫症です。 【見るところ】 A:パノラマだけでは、左の顎関節の変化ははっきりしません。 B:CTで、左の下顎頭の周りに淡い線状・点状の石灰化がみられます。下顎頭の形そのものは大きく壊れていません。 C:MRIの脂肪抑制T2強調像で、下顎頭の周りに、高信号と低信号の混ざった構造が広がっていると読めます。 D:H-E染色で、軟骨細胞が集まった軟骨の結節が、薄い膜(滑膜)に包まれています。 関節の滑膜の中で軟骨の結節ができ、それが石灰化・骨化して関節腔に遊離する、滑膜性骨軟骨腫症です。関節の痛み、腫れ、開口障害が少しずつ進みます。顎関節では片側性で、中年の女性に多いとされます。治療は、遊離体と病的な滑膜の外科的切除です。
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【ほかの選択肢】 (1) 骨腫  成熟した骨が塊状に増える良性腫瘍で、多数の遊離体はつくらない 誤り (2) 骨肉腫  異型な細胞が類骨を直接つくる悪性腫瘍で、骨が破壊される 誤り (3) 変形性顎関節症  下顎頭の吸収や骨棘などの形の変化が主で、関節腔に多数の軟骨結節はできない 誤り (5) リウマチ性顎関節炎  滑膜の炎症(パンヌス)で骨が破壊され、多くは両側性 誤り

出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問83(厚生労働省 公表)出典元ページ

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