76 歳の男性。飲み込みづらいことを主訴として来院した。3 年前に脳梗塞を発症し、回復期病院でリハビリテーションを行った…

D問題 第69問

76 歳の男性。飲み込みづらいことを主訴として来院した。3 年前に脳梗塞を発症し、回復期病院でリハビリテーションを行ったが、現在も片麻痺が残存しているという。食形態はミキサー食であり、液体にはとろみをつけていないがむせることなく全量を摂取しているという。初診時に行った口腔機能検査では異常値が認められなかったため、嚥下造影検査を行うこととした。液体嚥下時の嚥下造影検査の画像(別冊No. 21)を別に示す。嚥下時に推奨される代償的アプローチはどれか。1 つ選べ。

歯科医師 2024年(令和6年) 第69問の図
正答 (1)
正答は (1)。頸部回旋です。 【見るところ】 嚥下造影検査の正面像(別冊No. 21)では、造影剤が咽頭を通るとき、左右の片側に偏って流れ、咽頭期の終了後も片側に少し残っているように読めます。 脳梗塞の片麻痺で、咽頭の麻痺に左右差があります。頸部回旋(横向き嚥下)は、顔を麻痺側へ向けて飲み込む方法で、回旋した側の梨状窩が狭くなり、食塊は通りやすい非麻痺側(健側)の咽頭を通ります。食道入口部の静止圧も下がり、食塊が通りやすくなります。咽頭の通過に左右差がある患者で推奨される代償的アプローチです。
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【ほかの選択肢】 (2) 頸部伸展  頭を後ろへ反らせると気道が開き、誤嚥しやすくなる。舌による送り込みが難しい患者で重力を利用するときなどに限られる 誤り (3) うなずき嚥下  喉頭蓋谷に残留があるときに、あごを引くようにうなずいて飲み込む方法。左右差への対策ではない 誤り (4) 体幹角度調整  リクライニング位で重力を使い、送り込みを助け、誤嚥を減らす方法。左右差への対策としては頸部回旋が優先 誤り (5) 液体のとろみ付与  むせなく液体を全量摂取できており、造影でも誤嚥は示されていない 誤り

出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問69(厚生労働省 公表)出典元ページ

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