65 歳の男性。ブリッジの動揺を主訴として来院した。1 か月前に気付いていたが痛みがないためそのままにしていたという。診…
D問題 第70問
65 歳の男性。ブリッジの動揺を主訴として来院した。1 か月前に気付いていたが痛みがないためそのままにしていたという。診察の結果、上顎右側犬歯と第一大臼歯を支台とするブリッジの支台装置の一方に脱離がみられた。ブリッジの除去後、支台歯を確認し補綴処置をすることとした。初診時のエックス線画像(別冊No. 22A)とブリッジ除去後の口腔内写真(別冊No. 22B)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。補綴前処置で行うのはどれか。1 つ選べ。
- (1)骨移植術
- (2)歯肉切除術
- (3)歯冠長延長術
- (4)口腔前提拡張術
- (5)歯肉弁歯冠側移動術
正答 (3)
正答は (3)。歯冠長延長術です。
【見るところ】
エックス線画像(別冊No. 22A)では、上顎右側犬歯と第一大臼歯を支台とするブリッジのうち、犬歯の支台装置の辺縁の下に齲蝕による透過像がみられます。ブリッジ除去後の口腔内写真(別冊No. 22B)では、犬歯の歯冠部の歯質がほとんど失われ、黒く変色した齲蝕が歯肉の高さまで、あるいはそれより深く及んでいます。歯周組織検査では、プロービング深さは2〜3 mm で、深いポケットはありません。
健全な歯質の辺縁が歯肉縁・骨縁の近くまで下がっていると、補綴装置のマージンを健全な歯質の上に設定できず、無理に深く入れると生物学的幅径を侵して歯周組織に炎症を起こします。歯冠長延長術で、歯肉の剝離と骨の切除・整形を行い、歯槽骨頂から健全な歯質の辺縁までの距離を確保し、フェルール(支台歯の歯質の帯)がとれるようにします。
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【ほかの選択肢】
(1) 骨移植術 骨欠損を補う再生療法。骨を下げる目的とは逆 誤り
(2) 歯肉切除術 歯肉だけを切る方法で、仮性ポケットの除去に使う。骨の切除ができないので、骨縁に近い歯質の辺縁は露出できない。また深いポケットもない 誤り
(4) 口腔前庭拡張術(紙面の表記は「口腔前提拡張術」) 浅い口腔前庭を深くする手術で、歯質の露出には使わない 誤り
(5) 歯肉弁歯冠側移動術 根面被覆のために歯肉を歯冠側へ移す手術で、目的が逆 誤り
出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問70(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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