タービン・エンジンの疲労に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。…

航空工学 第15問

タービン・エンジンの疲労に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。(a)クリープ(Creep)現象は、極端な熱や機械的応力を受けたとき、時間とともに材料に応力方向に塑性変形が増加する現象で、運転中大きな遠心力と熱負荷にさらされるタービン・ブレードに最も発生しやすい。(b)ハング・スタート、排気ガス温度超過、高出力での長時間運転などは、クリープを加速させる。(c)コンプレッサやタービン・ディスクなどは、出力増加時には熱応力による引張り応力が、出力減少時には圧縮応力が働く。この長時間の負荷の繰り返しで疲労が蓄積する。この現象はロー・サイクル・ファティーグ(定周期疲労)とよばれる。(d)短い就航路線の繰り返しより、長い就航路線を飛行するほうがエンジンの受ける各応力は少なく、エンジン使用時間の他にエンジン使用サイクルによってもエンジン構造部品の点検時期や使用限界が設定されている。

正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(a)(b)(d)の三つです。 (a)正しい。クリープは、高い温度と応力が加わり続けると、時間とともに応力の方向に塑性変形が進む現象です。大きな遠心力と熱にさらされるタービン・ブレードで最も起こりやすくなります。(b)正しい。ハング・スタート、排気ガス温度の超過、高出力での長時間の運転は、クリープを速めます。(c)誤り。ディスクなどに起動・離陸・停止のたびに大きな応力の変化が繰り返し加わって疲労がたまる現象は、ロー・サイクル・ファティーグ(低サイクル疲労、低周期疲労)と呼ばれます。疲労を決めるのは負荷の時間の長さではなく、運転の回数(サイクル)です。記述の「長時間の負荷の繰り返し」「定周期疲労」は正しくありません。(d)正しい。短い路線を繰り返すより長い路線の方が、時間あたりの起動・停止の回数が少なく、受ける応力の繰り返しが少なくなります。そのため、点検時期や使用限界は、使用時間に加えて使用サイクルでも決められています。
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【疲労の区別】 低サイクル疲労 起動・停止ごとの大きな応力の繰り返し(回数で管理) 高サイクル疲労 振動による小さな応力の非常に多い繰り返し クリープ 高温・高応力が続くことによる変形(時間で進む)

出典:令和5年5月期 航空従事者学科試験 定期運送用操縦士(飛行機) 航空工学 問15(国土交通省 公表)出典元ページ

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