瀉下成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…
主な医薬品とその作用 第36問
瀉下成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a マルツエキスの主成分は麦芽糖であり、主に乳幼児の便秘に用いられる。b カルメロースナトリウムは、腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し、大腸を刺激して排便を促す。c ビサコジルやピコスルファートナトリウムは、膨張性瀉下成分である。d センノシドが配合された瀉下薬は、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきである。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (2)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (3)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (5)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。(a)正、(b)誤、(c)誤、(d)正です。
【瀉下成分は作用の仕組みで4つに分ける】
まずこの分類を頭に入れてください。ここが分かれば選択肢は自然に判定できます。
小腸刺激性 …… ヒマシ油(急激な瀉下。3歳未満や妊婦には使用しない)
大腸刺激性 …… センナ、センノシド、ダイオウ、ビサコジル、
ピコスルファートナトリウム
無機塩類(浸透圧性) …… 酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、
硫酸マグネシウム。腸内容物の浸透圧を高めて水分量を増す
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膨潤性 …… カルメロースナトリウム(カルボキシメチルセルロースナトリウム)、
カルメロースカルシウム、プランタゴ・オバタ種皮。水分を吸って膨らみ、便のかさを増して柔らかくする
【(a)正しい ―― マルツエキス】
マルツエキスの主成分は麦芽糖です。麦芽糖が腸内細菌によって分解されて生じるガスが、腸を穏やかに刺激して排便を促します。瀉下作用は比較的穏やかで、主に乳幼児の便秘に用いられます。水分不足に起因する便秘には効果が期待できない点、また麦芽糖を含むので乳幼児の栄養補給にも用いられる点が、あわせて問われます。
【(b)が誤り ―― 説明が無機塩類のものになっている】
カルメロースナトリウムは膨潤性瀉下成分です。腸管内で水分を吸収して膨潤することにより、糞便のかさを増やし、柔らかくすることで排便を促します。
設問の「腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し」は、酸化マグネシウムなどの無機塩類の説明です。さらに「大腸を刺激して」という部分も、膨潤性瀉下成分の説明としては誤りです。
なお、膨潤性瀉下成分は、効果を得るために十分な水分摂取が必要です。水をとらないと、かえって詰まってしまいます。
【(c)が誤り ―― ビサコジルとピコスルファートは大腸刺激性】
ビサコジルは大腸を刺激して排便を促すほか、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きもあります。胃で溶けると腹痛を起こすおそれがあるため、腸溶性製剤とされ、服用前後1時間以内は制酸成分を含む胃腸薬や牛乳の摂取を避けることとされています。胃の中がアルカリ性に傾くと、腸に届く前に溶けてしまうためです。
ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されず、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて大腸への刺激作用を示します。いずれも「膨潤性」ではありません。
【(d)正しい ―― センノシドと妊婦】
センノシドが配合された瀉下薬は、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けるべきです。大腸を刺激する作用が子宮の収縮を誘発して、流産・早産を引き起こすおそれがあるためです。これはセンナ、ダイオウについても同じで、さらにこれらは乳汁中に移行して乳児に下痢を生じさせるため、授乳中の人も注意が必要です。
出典:登録販売者試験 令和元年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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