生薬及び漢方処方製剤の副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…
主な医薬品とその作用 第56問
生薬及び漢方処方製剤の副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a 加味逍遥散又は黄連解毒湯の長期服用で、まれに副作用として腸間膜静脈硬化症が起こることが知られている。b かぜ薬の葛根湯、麻黄湯、小青竜湯には、構成生薬としてマオウが含まれており、その副作用によって心臓病、高血圧や甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがある。c カンゾウは多くの漢方処方製剤に配合されており、また甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意が必要である。d 小柴胡湯は、インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要がある。
- (1)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (3)a: 正 b: 正 c: 正 d: 正
- (4)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (5)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
正答 (3)
正答は (3)。(a)から(d)まで、すべて正しい記述です。
【(a)正しい ―― 腸間膜静脈硬化症】
加味逍遙散又は黄連解毒湯の長期服用で、まれに副作用として腸間膜静脈硬化症が起こることが知られています。
腸間膜静脈硬化症は、腸の静脈が硬くなって血流が悪くなるもので、腹痛、下痢、便秘、腹部膨満などが現れます。
この副作用が知られている処方を挙げます。
加味逍遙散
黄連解毒湯
防風通聖散
辛夷清肺湯
いずれもサンシシ(山梔子)を含む処方である点が共通しています。「山梔子を含む処方の長期服用で腸間膜静脈硬化症」とまとめて覚えてください。
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【(b)正しい ―― マオウを含むかぜ薬】
葛根湯、麻黄湯、小青竜湯には、構成生薬としてマオウが含まれています。
マオウはエフェドリンを含み、アドレナリン作動成分と同じ働きをしますので、次の基礎疾患がある人では症状を悪化させるおそれがあります。
心臓病
高血圧
糖尿病
甲状腺機能障害
そのほか、マオウには中枢神経系への刺激作用があり、不眠、神経過敏が現れることや、依存性がある点にも注意が必要です。また、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人には不向きとされます。
【(c)正しい ―― グリチルリチン酸の総量】
カンゾウは多くの漢方処方製剤に配合されており、また甘味料として一般食品等にも広く用いられるため、摂取されるグリチルリチン酸の総量が継続して多くならないよう注意が必要です。
過剰になると偽アルドステロン症を生じるおそれがあります。
むくみ(浮腫)、体重増加、尿量減少
血圧上昇
低カリウム血症(手足のだるさ、しびれ、こわばり、
こむら返り、筋肉痛、脱力感)
とくに、高齢者、小児、低体重の人では、体格に対して摂取量が多くなり、起こりやすくなります。
1日最大服用量がグリチルリチン酸として40ミリグラム以上の製品については、高齢者やむくみのある人などで「相談すること」とされています。
【(d)正しい ―― 小柴胡湯とインターフェロン製剤】
小柴胡湯は、インターフェロン製剤で治療を受けている人では、間質性肺炎の副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要があります。
これは、実際に死亡例を含む重篤な間質性肺炎が報告されたことに基づく、きわめて重要な注意です。「併用してはいけない」という強い扱いである点を押さえてください。
小柴胡湯については、そのほか次の点も重要です。
肝臓病の診断を受けた人は「相談すること」
(間質性肺炎の副作用が現れやすい)
まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害を生じる
カンゾウを含む
柴朴湯(小柴胡合半夏厚朴湯)や柴胡桂枝湯など、
小柴胡湯を含む処方でも同様の注意が必要
「インターフェロンと小柴胡湯は併用禁忌」は、この科目で最も有名な組合せのひとつです。必ず覚えてください。
出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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