医薬品のリスク評価に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。…
医薬品に共通する特性と基本的な知識 第3問
医薬品のリスク評価に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。a 医薬品は、少量の投与でも発がん作用、胎児毒性や組織・臓器の機能不全を生じる場合がある。b 動物実験により求められる50%有効量は、薬物の毒性の指標として用いられる。c 新規に開発される医薬品のリスク評価は、医薬品毒性試験法ガイドラインに沿って、反復投与毒性試験や生殖・発生毒性試験などの毒性試験が厳格に実施されている。d 医薬品は、治療量上限を超えると、効果よりも有害反応が強く発現する「最小致死量」となり、「中毒量」を経て、「致死量」に至る。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(a)(c)の2つです。
【(a)正しい ―― 少量でも重大な毒性が出ることがある】
医薬品は、少量の投与でも長期投与されれば、慢性的な毒性が発現する場合があります。具体的には、次のような作用が挙げられています。
発がん作用
胎児毒性
組織・臓器の機能不全
「少ししか飲んでいないから安全」とは言えない、ということです。
【(b)が誤り ―― 50パーセント有効量は毒性の指標ではない】
動物実験によって求められるもののうち、毒性の指標として用いられるのは50パーセント致死量(LD50)です。
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50パーセント有効量 …… 有効性の指標。
投与した動物の半数に効果が現れる量
50パーセント致死量(LD50) …… 毒性の指標。
投与した動物の半数が死亡する量
設問は「50パーセント有効量は、薬物の毒性の指標」としており、有効性と毒性を取り違えている点が誤りです。「有効量は効き目、致死量は毒性」と、言葉どおりに覚えてください。
【(c)正しい ―― 毒性試験の種類】
新規に開発される医薬品のリスク評価は、医薬品毒性試験法ガイドラインに沿って、次の毒性試験が厳格に実施されています。
単回投与毒性試験
反復投与毒性試験
生殖・発生毒性試験
遺伝毒性試験がん原性試験
依存性試験
抗原性試験、局所刺激性試験、皮膚感作性試験 など
【(d)が誤り ―― 中毒量と最小致死量の順序が逆】
投与量を増やしていったときの並びは、次のとおりです。
無作用量 → 最小有効量 → 治療量 → 治療量上限
→ 中毒量 → 最小致死量 → 致死量
設問は「治療量上限を超えると最小致死量となり、中毒量を経て致死量に至る」としており、中毒量と最小致死量が入れ替わっています。
中毒を起こしてから、やがて死に至る、という当たり前の順番です。「最小致死量のほうが先に来ることはない」と押さえておけば、この形の誤り選択肢は一瞬で見抜けます。
【あわせて覚えておきたいこと】
医薬品の効果とリスクは、用量と作用強度の関係(用量-反応関係)に基づいて評価されます。また、医薬品の安全性・有効性を確かめる試験や調査については、次の4つの基準が定められています。
GLP …… 医薬品の安全性に関する非臨床試験の基準
GCP …… ヒトを対象とした臨床試験の実施の基準
GPSP …… 医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準
GVP …… 医薬品の製造販売後安全管理の基準
頭文字と中身をセットで覚えてください。
出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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