瀉下成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…
主な医薬品とその作用 第37問
瀉下成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a ヒマシ油は、妊婦や3歳未満の乳幼児では使用を避けることとされている。b 刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬は一般に、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがある。c 無機塩類は、腸内容物の浸透圧を下げることで糞便中の水分量を増やす。d マルツエキスは、主に乳幼児の便秘に用いられるが、水分不足に起因する便秘には効果は期待できない。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (2)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (3)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。(a)正、(b)正、(c)誤、(d)正です。
【(a)正しい ―― ヒマシ油の使用制限】
ヒマシ油は、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が小腸を刺激することで瀉下作用をもたらす、小腸刺激性瀉下成分です。作用が急激であるため、使用を避けるべき人が定められています。
妊婦又は妊娠していると思われる女性 ……
腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれ
3歳未満の乳幼児 …… 使用を避ける
授乳中の人 …… 乳汁中に移行して乳児に下痢を生じるおそれ
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激しい腹痛又は吐きけ・嘔吐の症状がある人 ……
急性腹症の可能性があり、症状を悪化させるおそれ
さらに、ヒマシ油は脂溶性の物質による中毒(防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合など)には使用を避ける必要があります。脂溶性の物質の吸収を促してしまうためです。この点も頻出です。
【(b)正しい ―― 刺激性瀉下成分と妊婦】
刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬は、一般に、腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあります。
そのため、妊婦又は妊娠していると思われる女性では、大量に使用しないこととされています。
小腸刺激性 …… ヒマシ油(妊婦は使用しない)
大腸刺激性 …… センナ、センノシド、ダイオウ、ビサコジル、
ピコスルファートナトリウム、カサントラノール
(妊婦は大量に使用しない)
なお、センナ、センノシド、ダイオウ、カサントラノールは乳汁中に移行するため、授乳中の人も注意が必要です。
【(c)が誤り ―― 浸透圧は「高める」】
無機塩類(酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム等)は、腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増やし、また大腸を刺激して排便を促します。
「浸透圧を下げる」という記述は正反対です。浸透圧が高くなるから、腸管の外から水が引き込まれる、という理屈です。
なお、マグネシウムを含む成分は、腎臓病の診断を受けた人では高マグネシウム血症を生じるおそれがあるため、「相談すること」とされています。
【(d)正しい ―― マルツエキス】
マルツエキスの主成分は麦芽糖です。麦芽糖が腸内細菌によって分解されて生じるガスが、腸を穏やかに刺激して排便を促します。
瀉下作用は比較的穏やかで、主に乳幼児の便秘に用いられる
水分不足に起因する便秘には効果が期待できない
麦芽糖を含むため、乳幼児の栄養補給にも用いられる
水分が足りずに便が硬くなっている場合は、そもそも水分の補給が先だ、ということです。この「水分不足の便秘には効かない」という点が、そのまま出題されます。
【膨潤性瀉下成分についてもひとこと】
カルメロースナトリウム(カルボキシメチルセルロースナトリウム)、
カルメロースカルシウム、プランタゴ・オバタ種皮
腸管内で水分を吸収して膨潤し、糞便のかさを増やして
柔らかくする
効果を得るために十分な水分摂取が必要
水をとらなければ、かえって詰まってしまう点に注意してください。
出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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