次の生体反応のうち、副交感神経の神経伝達物質である、アセチルコリンの働きを抑える抗コリン作用によって抑制(阻害)されるも…

人体の働きと医薬品 第70問

次の生体反応のうち、副交感神経の神経伝達物質である、アセチルコリンの働きを抑える抗コリン作用によって抑制(阻害)されるものを一つ選べ。

正答 (5)
正答は (5)。抗コリン作用によって抑制されるのは排尿筋の収縮です。 【考え方 ―― 副交感神経の働きを探す】 抗コリン作用とは、副交感神経の神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑えることです。 したがって、抗コリン作用によって抑制されるのは、副交感神経が活発になったときに起こる反応です。逆にいえば、交感神経の働きによる反応は、抗コリン作用では抑制されません。 選択肢を、交感神経の働きか、副交感神経の働きかで仕分けるだけで答えが出ます。 【選択肢5が正解 ―― 排尿筋の収縮は副交感神経】
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膀胱の排尿筋の収縮は、副交感神経の働きです。排尿筋が収縮することで、尿が押し出されます。 したがって、抗コリン作用があると排尿筋が収縮しなくなり、  尿が出にくい  尿が少ししか出ない  残尿感がある  ひどい場合は尿閉 といった症状が生じます。これが、抗コリン作用をもつ成分で排尿困難が問題になる理由です。 【選択肢1から4はすべて交感神経の働き】  粘性の高い唾液の分泌 …… 交感神経。   交感神経では少量の粘性の高い唾液を分泌する。   副交感神経では唾液の分泌が亢進する  立毛筋の収縮 …… 交感神経。いわゆる鳥肌  気管支の拡張 …… 交感神経。   副交感神経では気管支が収縮する  グリコーゲンの分解 …… 交感神経。   肝臓でグリコーゲンをブドウ糖に分解して血糖値を上げる。   副交感神経ではグリコーゲンの合成が起こる これらはいずれも、闘争や逃走に備えるときの体の反応です。抗コリン作用とは関係がありません。 【交感神経と副交感神経の対比表】 覚えるときは、交感神経=戦うとき、副交感神経=休むときと場面で捉えるのが確実です。  目 …… 交感は瞳孔散大、副交感は瞳孔収縮  唾液腺 …… 交感は少量の粘性の高い唾液、   副交感は唾液分泌亢進  心臓 …… 交感は心拍数増加、副交感は心拍数減少  気管、気管支 …… 交感は拡張、副交感は収縮  胃 …… 交感は血管の収縮、副交感は胃液分泌亢進  腸 …… 交感は運動低下、副交感は運動亢進  肝臓 …… 交感はグリコーゲンの分解、   副交感はグリコーゲンの合成  皮膚 …… 交感は立毛筋収縮  汗腺 …… 交感は発汗亢進  末梢血管 …… 交感は収縮(血圧上昇)、副交感は拡張  膀胱 …… 交感は排尿筋の弛緩(排尿抑制)、   副交感は排尿筋の収縮(排尿促進) 【抗コリン作用をもつ主な成分】  スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ロートエキス  ブチルスコポラミン臭化物、メチルベナクチジウム臭化物  ベラドンナ総アルカロイド  ジフェンヒドラミン塩酸塩などの抗ヒスタミン成分  ピレンゼピン塩酸塩  ジフェニドール塩酸塩 これらでは、排尿困難、口渇、便秘、散瞳による異常な眩しさ、目のかすみが現れ、緑内障の人では眼圧上昇に注意が必要です。

出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ

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