中枢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…

人体の働きと医薬品 第69問

中枢神経系に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a 成人では、タンパク質などの大分子やイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しにくい。b 乳幼児では、脳の毛細血管が中枢神経の間質液環境を血液内の組成変動から保護するように働く機能が未発達である。c 中枢は、末梢からの刺激を受け取って統合し、それらに反応して興奮を起こし、末梢へ刺激を送り出すことで、人間の身体を制御している。d 脊髄には、心臓中枢や呼吸中枢等の生体機能を制御する部位がある。

正答 (1)
正答は (1)。(a)正、(b)正、(c)正、(d)誤です。 【(a)正しい ―― 成人の血液脳関門】 成人では、脳の毛細血管が中枢神経の間質液環境を血液内の組成変動から保護するように働いているため、タンパク質などの大分子やイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しにくくなっています。 この仕組みを血液脳関門といいます。 脳は生命の中枢ですから、有害な物質が入り込まないよう、厳重な門番が置かれているわけです。 【(b)正しい ―― 乳幼児では未発達】 小児(とくに乳幼児)では、この機能が未発達であるため、医薬品の成分が脳に達しやすく、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすいとされています。
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そのため、小児への医薬品の使用には特別な注意が必要です。一般用医薬品で「15歳未満の小児には使用しない」とされるものが多いのは、この点も理由のひとつです。 なお、高齢者でも、加齢によりこの機能が低下していることがあります。 【(c)正しい ―― 中枢の働き】 中枢は、末梢からの刺激を受け取って統合し、それらに反応して興奮を起こし、末梢へ刺激を送り出すことで、人間の身体を制御しています。 中枢神経系は脳と脊髄から構成されます。脳は頭の上部から下後方に延びて脊髄とつながっており、脊髄は脊椎の中にあります。 【(d)が誤り ―― 心臓中枢と呼吸中枢は延髄にある】 心臓中枢や呼吸中枢等の生体機能を制御する部位があるのは、延髄です。脊髄ではありません。  視床下部 …… 自律神経系、ホルモン分泌、   体温などの調節  延髄 …… 心臓中枢、呼吸中枢(生命維持の中枢)  脊髄 …… 脳と末梢の間で刺激を伝える。   脊髄反射の中枢 脊髄反射とは、末梢からの刺激の一部が、脳を介さずに脊髄で直接折り返して運動神経に伝わり、反応を起こすことをいいます。熱いものに触れたとき、考える前に手を引っ込めるのがこれです。 【脳に関する数字】 脳における次の数字は、そのまま出題されます。  血液の循環量 …… 心拍出量の約15パーセント  酸素の消費量 …… 全身の約20パーセント  ブドウ糖の消費量 …… 全身の約25パーセント 重さは体重の約2パーセント程度とされ、体のごく一部にすぎないのに、これだけのエネルギーを使っている、という対比が要点です。 【末梢神経系もあわせて】 末梢神経系は、体性神経系と自律神経系に分けられます。  体性神経系 …… 随意運動、知覚等を担う  自律神経系 …… 呼吸や血液の循環等、   生命維持に必要な活動を無意識のうちに調節する。   交感神経系と副交感神経系からなる 効果を及ぼす各臓器・器官は、交感神経系と副交感神経系の両方の支配を受けています(自律神経系の二重支配)。

出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ

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