地衡風に関する説明で正しいものはどれか。…
航空気象 第3問
地衡風に関する説明で正しいものはどれか。
- (1)気圧傾度による力と偏向力とが釣り合って等圧線に平行に吹くと考えられる仮想の風である。
- (2)ある風に等圧線の曲率を加えて考えた風である。
- (3)下降した気流の温度が、山麓の気温より低い場合の風である。
- (4)沿岸部で海面と地表面の気温差により発生する風である。
正答 (1)
正答は (1)。気圧傾度力と偏向力が釣り合う仮想の風です。
【地衡風の定義】
気圧傾度による力(高圧側から低圧側へ)
偏向力(コリオリの力。運動の右向き、北半球)
この二つが釣り合って、等圧線に平行に吹くと考えられる仮想の風です。
【なぜ等圧線に平行になるのか】
空気が高圧側から低圧側へ動き出す
↓
動き出すとコリオリの力が働き、右へ曲がる
↓
曲がるほど、コリオリの力の向きが気圧傾度力の逆を向くようになる
↓
完全に釣り合ったとき、風は等圧線に平行になる
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北半球では、低気圧を左に見て吹きます。
【「仮想の風」である理由】
現実には、
摩擦がある(とくに地表付近)
等圧線は曲がっている
気圧配置は時間とともに変わる
ため、完全な地衡風にはなりません。
しかし上空では摩擦がほとんどないため、実際の風は地衡風にかなり近くなります。上層天気図の等高度線を見れば風向が読めるのは、このためです。
【他の選択肢】
(2)「ある風に等圧線の曲率を加えて考えた風」→ 傾度風の説明です。等圧線が曲がっている場合、遠心力も加わって三つの力が釣り合います。
(3)「下降した気流の温度が、山麓の気温より低い場合の風」→ おろし風(ボラ)の説明です。(山麓より高ければフェーンになります。)
(4)「沿岸部で海面と地表面の気温差により発生」→ 海陸風の説明です。
【地衡風と傾度風の関係】
地衡風 …… 等圧線が直線。二つの力の釣り合い
傾度風 …… 等圧線が曲線。遠心力を加えた
三つの力の釣り合い
低気圧性の曲率 → 傾度風は地衡風より弱い
高気圧性の曲率 → 傾度風は地衡風より強い
【地表付近では】
摩擦が加わると、風は等圧線を横切って低圧側へ吹き込みます。
海上 …… 摩擦が小さく、ずれは約15°
陸上 …… 摩擦が大きく、ずれは約30°
低気圧に空気が吹き込み、高気圧から吹き出すのは、この摩擦によるずれがあるからです。
出典:令和4年7月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空気象 問3(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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