山谷風について説明した文章の下線部(1)~(4)の中で誤りはどれか。…

航空気象 第5問

山谷風について説明した文章の下線部(1)~(4)の中で誤りはどれか。日中の高温時に山腹に沿って吹き上げる気流と夜間の低温時に山腹に沿って吹き下ろす気流とがある。(1)前者を山風、後者を谷風といい、一括して山谷風という。山腹の温度はそれと同じ高さの自由大気の温度に比べて(2)日中は高温となり夜間は低温となる。そのため山腹に接する空気は自由大気よりも(3)日中は軽く、夜は重くなって山谷風を発生させる。(4)一般に偏向力の影響はなく、山腹の地形と谷の方向に支配される。

正答 (1)
正答は (1)。山風と谷風が入れ替わっています。 【正しい呼び方】 谷風 …… 日中、谷から山腹を吹き上げる風 山風 …… 夜間、山腹を吹き下ろす風 下線部(1)は「前者(吹き上げる気流)を山風、後者(吹き下ろす気流)を谷風」としており、逆になっています。 【名前の由来】 どちらも風の吹いてくる方向から名付けられています。 谷から吹き上がってくる → 谷風 山から吹き下りてくる → 山風 風の名前は「どこから吹いてくるか」で決まる、という原則(北風は北から吹く風)と同じです。
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【(2)(3)は正しい ―― 発生の仕組み】 山腹の温度は、同じ高さの自由大気の温度に比べて 日中は高温 …… 日射で斜面が暖まる 夜間は低温 …… 放射冷却で斜面が冷える そのため山腹に接する空気は自由大気よりも 日中は軽く → 斜面に沿って上昇(谷風) 夜は重く → 斜面に沿って下降(山風) なります。 【なぜ山腹のほうが温度変化が大きいのか】 同じ高さで比べたとき、片方は地面に接した空気、もう片方は宙に浮いた空気です。 地面は日射で直接暖まり、夜は直接冷えます。それに接した空気も一緒に温度を変えます。宙に浮いた空気にはその効果が及びません。 この温度差が密度差を生み、風を起こします。 【(4)は正しい ―― 偏向力は効かない】 山谷風は規模が小さく時間も短い局地風です。コリオリの力(偏向力)が効いてくるほどの時間も距離もありません。 したがって風向は地形そのもの、つまり山腹の傾きと谷の方向に支配されます。 【海陸風と同じ構造】 海風・陸風 …… 海と陸の熱容量の差による 谷風・山風 …… 斜面と自由大気の加熱の差による どちらも日中と夜間で向きが逆転する局地循環です。 日中 …… 海風(海→陸)、谷風(谷→山) 夜間 …… 陸風(陸→海)、山風(山→谷) 日中は「上へ・陸へ」、夜間は「下へ・海へ」と覚えると混乱しません。

出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空気象 問5(国土交通省 公表)出典元ページ

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