エックス線の散乱に関する次の文中の[ ]内に入れるAからCの語句又は数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のう…
エックス線の管理に関する知識 第4問
エックス線の散乱に関する次の文中の[ ]内に入れるAからCの語句又は数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。「エックス線装置を用い、管電圧100kVで、厚さが20mmの鋼板及びアルミニウム板のそれぞれにエックス線のビームを垂直に照射し、散乱角135°の方向の後方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から2mの位置で測定してその大きさを比較したところ、[ A ]の後方散乱線の方が大きかった。次に、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角120°及び135°の方向の後方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から2mの位置で測定し、その大きさを比較したところ、[ B ]の方向の方が大きかった。また、同じ照射条件で、鋼板について、散乱角30°及び60°の方向の前方散乱線の空気カーマ率を、照射野の中心から2mの位置で測定し、その大きさを比較したところ、[ C ]の方向の方が大きかった。」
- (1)A: 鋼板 B: 120° C: 60°
- (2)A: 鋼板 B: 135° C: 30°
- (3)A: 鋼板 B: 135° C: 60°
- (4)A: アルミニウム板 B: 120° C: 60°
- (5)A: アルミニウム板 B: 135° C: 30°
正答 (5)
正答は (5)。A=アルミニウム板、B=135°、C=30° です。
【A 鋼板とアルミニウム板の比較】
アルミニウム(原子番号13)は鋼(鉄、原子番号26)より原子番号が小さい
→ 光電効果による吸収が少ない
→ そのぶんコンプトン散乱が起こりやすい
→ 後方散乱線が大きい
原子番号が小さい物質は、吸収してしまわずに散らすのです。
【B 120°と135°(後方散乱)】
後方側では、散乱角が大きいほど散乱線が大きい
→ 135°のほうが大きい
【C 30°と60°(前方散乱)】
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前方側では、散乱角が小さいほど散乱線が大きい
→ 30°のほうが大きい
【散乱線の角度分布】
0°(前方) 最も大きい
↓
90°付近 最も小さい
↓
180°(後方) 再び大きくなる
→ U字を描くような分布
真横がいちばん少なく、前と後ろが多いという形です。前方は透過してくる線束の勢いをそのまま受け継ぎ、後方は表面近くで跳ね返された線が戻ってきます。
【前方と後方の性質の違い】
前方散乱 エネルギーが高い(もとの線に近い)
厚さの影響を強く受ける
後方散乱 エネルギーが低い
表面近くで生じるので厚さの影響を受けにくい
原子番号の小さい物質で多い
Aが原子番号の話で、B・Cが角度の話です。別々の性質を問うています。
【防護上の意味】
操作する人は、真横に立つのが最も安全
前方は利用線束そのものがあり、後方も散乱線が強い。実際の作業では、90°付近の位置に退避します。
【選択肢の絞り込み】
BとCは、後方と前方で向きが逆
「135°と30°」という組合せになっている選択肢は、(2)と(5)だけです。あとはAで決まります。
出典:エックス線作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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