生体膜の膜電位は、膜の両側におけるイオン濃度の不均衡によって生じる。そのイオン濃度の不均衡は、生体膜が水や小さいイオンは…

薬学理論問題(物理) 第94問

生体膜の膜電位は、膜の両側におけるイオン濃度の不均衡によって生じる。そのイオン濃度の不均衡は、生体膜が水や小さいイオンは通すが、大きなイオンは通さない半透膜の性質をもつことで生じる。図のように、半透膜の内相にタンパク質P⁵⁻(-5 の電荷をもち5 Na⁺ が対イオンとなっている)の0.01 mol/L 水溶液を置き、外相には濃度が0.1 mol/L のNaCl水溶液を置いておく。平衡状態に達したとき、半透膜の外相と内相のNa⁺ とCl⁻の濃度には次式が成立している。[Na⁺]外相・[Cl⁻]外相 = [Na⁺]内相・[Cl⁻]内相平衡に達したときの半透膜の内相と外相のNa⁺ の濃度の差に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、浸透圧差に基づく物質の移動は考慮しないものとする。

薬剤師 2022年(令和4年) 第94問の図
正答 (2)
正答は (2)。ドナン平衡の式を解くと、平衡時の Na⁺ は内相0.09 mol/L、外相0.06 mol/L で、差は0.03 mol/L です。 内相と外相の体積は等しいとし、外相から内相へ NaCl が x mol/L 移るとします。 初期:外相 Na⁺ = Cl⁻ = 0.1、内相 Na⁺ = 5 × 0.01 = 0.05、Cl⁻ = 0(mol/L) 平衡:外相 Na⁺ = Cl⁻ = 0.1 - x、内相 Na⁺ = 0.05 + x、Cl⁻ = x (0.1 - x)² = (0.05 + x) × x
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0.01 - 0.2x + x² = 0.05x + x² 0.01 = 0.25x → x = 0.04 mol/L 内相 Na⁺ = 0.05 + 0.04 = 0.09 mol/L、外相 Na⁺ = 0.1 - 0.04 = 0.06 mol/L 差 = 0.09 - 0.06 = 0.03 mol/L 膜を通れないタンパク質のイオンがあるため、平衡でも両側のイオンの濃度が等しくならず、これが膜電位(ドナン電位)のもとになります。 【ほかの選択肢】 (1)・(3)・(4)・(5) 計算と合わない。(5) の0.09 mol/L は内相の Na⁺ の濃度そのもの 誤り

出典:第107回 薬剤師国家試験 問94(厚生労働省 公表)出典元ページ

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