次の記述は、日本薬局方水酸化ナトリウムの定量に関するものである。この水酸化ナトリウム(NaOH:40.00)は不純物とし…

薬学理論問題(物理) 第96問

次の記述は、日本薬局方水酸化ナトリウムの定量に関するものである。この水酸化ナトリウム(NaOH:40.00)は不純物として炭酸ナトリウム(Na₂CO₃:105.99)のみを含むものとし、下線部イ及びエの時点をそれぞれ第一中和点、第二中和点とする。本品約 1.5 g を精密に量り、新たに煮沸して冷却した水 40 mL を加えて溶かし、15 ℃ に冷却した後、フェノールフタレイン試液2 滴を加え、ア0.5 mol/L 硫酸で滴定し、イ液の赤色が消えたときの 0.5 mol/L 硫酸の量をウA(mL)とする。さらにこの液にメチルオレンジ試液2 滴を加え、再び 0.5 mol/L 硫酸で滴定し、エ液が持続する淡赤色を呈したときの 0.5 mol/L 硫酸の量を B(mL)とする。(A-B)mL から水酸化ナトリウム(NaOH)の量を計算する。0.5 mol/L 硫酸1 mL = オ mg NaOHこの定量法に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。

正答 (1)(2)
正答は (1)と(2)。両標準液とも炭酸ナトリウムで標定し、第一中和点は NaHCO₃ 溶液の pH(約8.3)で本品の量によりません。 0.5 mol/L 硫酸も 0.5 mol/L 塩酸も、日本薬局方では標準試薬の炭酸ナトリウムで標定します。この定量はワルダー法です。フェノールフタレインの変色まで(A mL)で NaOH の中和と Na₂CO₃→NaHCO₃ が起こり、メチルオレンジの変色まで(B mL)で NaHCO₃→CO₂ が起こります。B は Na₂CO₃ の半分の段階に当たるので、NaOH の分は(A-B)mL です。第一中和点の液は NaHCO₃ の溶液で、pH は (pKa₁+pKa₂)/2 に近く、濃度にほとんど依存しません。
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【ほかの選択肢】 (3) 硫酸は2価の酸で、0.5 mol/L 硫酸の H⁺ は 1 mol/L。0.5 mol/L 塩酸では H⁺ が半分なので、A(ウ)の液量は約2倍になる 誤り (4) 酸性になって淡赤色を呈するのは、メチルオレンジがプロトン化して a(黄色のアゾ形)から b(赤色のキノイド形)に変わるため。向きが逆 誤り (5) 0.5 mol/L 硫酸 1 mL は H⁺ 1 mmol で、NaOH 1 mmol=40.00 mg に対応する。80.00 ではない 誤り 【ポイント】 2価の酸は「モル濃度×2」が H⁺ の濃度です。

出典:第111回 薬剤師国家試験 問96(厚生労働省 公表)出典元ページ

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