下図は液体クロマトグラフィーにより得られた成分Aと成分Bのクロマトグラム(模式図)で、ピークAは成分A、ピークBは成分B…
薬学理論問題(物理) 第99問
下図は液体クロマトグラフィーにより得られた成分Aと成分Bのクロマトグラム(模式図)で、ピークAは成分A、ピークBは成分B由来である。この図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。t₀:移動相がカラムを通過する時間(溶媒先端)、tRA:ピークAの保持時間、tRB:ピークBの保持時間、WA:ピークAのピーク幅、WB:ピークBのピーク幅
- (1)ピークAとピークBの分離係数をα とすると、成分Aの質量分布比kA は成分Bの質量分布比kB のα 倍である。
- (2)このカラムの理論段数N は、(tRB - tRA)/(WA + WB) で与えられる。
- (3)WA とWB がいずれも小さくなるほど分離係数α は大きくなる。
- (4)ピークAとピークBの分離度Rₛ は、Rₛ > 1.5 である。
- (5)Rₛ を大きくするには理論段高さH が小さいカラムを選択する。
正答 (4)(5)
正答は (4)と(5)。ピーク A と B はベースラインまで完全に分かれており、分離度は1.5より大きく、理論段高さの小さいカラムほど分離度は大きくなります。
(4) 分離度は次の式で求めます。図の長さを測ると、ピークの間隔(tRB - tRA)はピーク幅の平均((WA + WB)/2)のおよそ1.9倍で、ピークの間でベースラインに戻っています。Rs ≧ 1.5 で2つのピークは完全に分離しているとみなせます。
Rs = 2(tRB - tRA)/(WA + WB)
(5) 理論段高さ H = L/N(L:カラムの長さ)です。H が小さいほど理論段数 N が大きくなり、ピークが鋭くなって Rs が大きくなります。
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【ほかの選択肢】
(1) 分離係数は α = kB/kA(遅く出る B が分子)なので、kB が kA の α 倍 誤り
(2) 示された式は分離度の式の半分。理論段数は N = 16(tR/W)² などで求める 誤り
(3) 分離係数は2つの成分の保持の比で、ピーク幅には関係しない 誤り
出典:第108回 薬剤師国家試験 問99(厚生労働省 公表)出典元ページ
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