溶接の際、熱影響部に生じる溶接割れは、次のうちどれか。…
溶接棒及び溶接部の性質の概要に関する知識 第26問
溶接の際、熱影響部に生じる溶接割れは、次のうちどれか。
- (1)クレータ割れ
- (2)止端割れ
- (3)ビード縦割れ
- (4)内部割れ
- (5)硫黄割れ
正答 (2)
正答は (2)。止端割れです。
止端割れは、ビードの止端(溶接金属と母材の境目)から入る割れで、熱影響部に生じます。
【ほかの選択肢】
(1) クレータ割れ ビード終端のくぼみに生じる。溶接金属の割れ
(3) ビード縦割れ 溶接金属に、溶接線に沿って入る割れ
(4) 内部割れ 溶接金属の内部に生じる
(5) 硫黄割れ 硫黄の偏析が多い母材で生じる別種の割れ
【熱影響部に生じる代表的な割れ】
止端割れ
ビード下割れ
どちらも低温割れで、溶接して冷えたあとに出てきます。
解説の続きをみる続きを閉じる
【熱影響部が割れやすいわけ】
溶接の熱で焼きが入り、硬くもろくなっている
そこへ溶接金属から拡散してきた水素がたまり、収縮による応力がかかります。硬化・水素・応力の三つがそろうと割れます。
【なぜ止端なのか】
止端は、ビードと母材が角をつくるところ
形の上でも切欠きになっていて、応力が集中します。アンダカットがあれば、なおさらです。
【三つのうちどれか一つを断てばよい】
硬化 予熱・後熱で、冷える速さをゆるめる
水素 低水素系溶接棒を使い、よく乾燥させる
応力 拘束を強くしすぎない、止端をなだらかに仕上げる
【低温割れと高温割れ】
低温割れ 冷えてから(おおむね200℃以下で)出る。
止端割れ、ビード下割れ、ルート割れ
高温割れ 凝固中に、まだ熱いうちに割れる。
クレータ割れ、ビード縦割れ(凝固割れ)
【時間がたってから見つかることがある】
低温割れは、溶接の翌日に出てくることもある
だから、検査は溶接直後ではなく、時間をおいて行います。
出典:普通ボイラー溶接士 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「溶接棒及び溶接部の性質の概要に関する知識」のほかの問題
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第22問JISによる軟鋼用被覆アーク溶接棒の区分記号に関するAからEまでの記号の説明について、適
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第21問軟鋼用被覆アーク溶接棒の心線に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第26問被覆アーク溶接でアンダカットが生じやすい場合として、適切でないものは次のうちどれか。
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第25問被覆アーク溶接における溶接部に生じる欠陥について、適切でないものは次のうちどれか。
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第24問次の図中(突合せ溶接継手)に示すA部(斜線部)の名称として、最も適切なものはどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第23問軟鋼用被覆アーク溶接棒の被覆材の作用に関するAからDまでの記述のうち、適切なもののみを全
スポンサーリンク

