ボイラーの切り継ぎ溶接法による溶接修繕について、適切でないものは次のうちどれか。…
ボイラーの工作及び修繕方法に関する知識 第9問
ボイラーの切り継ぎ溶接法による溶接修繕について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)切り継ぎ溶接法は、損傷部分を切除し、切除部に同材質で同厚の板をはめ、溶接を行う方法である。
- (2)切り取り部の形状は、できるだけ円形又は短い方を長手方向に配置した矩形又は長円形とする。
- (3)溶接は、原則として突合せ両側溶接とするが、できない場合には、両側全厚すみ肉重ね溶接とする。
- (4)各層のビードは、継ぐ箇所を集中しないようにする。
- (5)溶接は、継手線の収縮量の大きい方から小さい方の順に行う。
正答 (3)
正答は (3)。これが適切でありません。
突合せ両側溶接ができない場合に用いるのは、裏波溶接又は裏当てを使用した溶接です。両側全厚すみ肉重ね溶接ではありません。
切り継ぎは、傷んだ板を切り取って新しい板をはめ込む修繕です。はめ込んだ板は胴の一部として内圧を受けるので、継手は板厚いっぱいまでつながっていなければなりません。重ね溶接では段差が残り、そこに応力が集中します。
【ほかの選択肢】
(1) 切り継ぎ溶接法は、損傷部分を切除し、切除部に同材質で同厚の
板をはめて溶接する方法 正しい
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(2) 切り取り部の形状は、できるだけ円形又は短い方を長手方向に
配置した矩形もしくは長円形とする 正しい
(4) 各層のビードは、継ぐ箇所を集中しないようにする 正しい
(5) 溶接は、継手線の収縮量の大きい方から小さい方の順に行う
正しい
【裏側から溶接できないときの二つの手】
裏波溶接 表から溶かし込んで、裏面に波形の盛りを出す
裏当てを使う 裏に当て板を添えて、溶けた金属を受け止める
どちらも「裏から手が入らない」ことへの答えです。重ね継手に逃げる、という選択肢は誤りだと見分けられます。
【切り取り部の向き】
短い辺を長手方向に、長い辺を周方向に置く
長手方向に走る継手は、大きいほうの周方向の応力を受けます。その継手を短くしたいので、長手方向の寸法を短くするのです。
【角をつくらないわけ】
四角く切ると、隅に応力が集中して割れの起点になる
だから円形か、角を丸めた長円形にします。
【収縮量の大きい順に溶接するわけ】
先に溶接した継手ほど、自由に縮める
あとに回した継手は、まわりが固まっているので無理に引っ張られ、残留応力が大きくなります。縮みたがる継手から先に済ませます。
出典:特別ボイラー溶接士 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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