図AからCのとおり、同一形状で質量が異なる三つの荷を、それぞれ同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いて、それぞれ異な…
クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 第38問
図AからCのとおり、同一形状で質量が異なる三つの荷を、それぞれ同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープを用いて、それぞれ異なるつり角度でつり上げるとき、これらの荷を、1本のワイヤロープにかかる張力の値が小さい順に並べたものは(1)~(5)のうちどれか。ただし、いずれも荷の左右のつり合いは取れており、左右のワイヤロープの張力は同じとし、ワイヤロープの質量は考えないものとする。
- (1)(張力小)A → B → C(張力大)
- (2)(張力小)A → C → B(張力大)
- (3)(張力小)B → A → C(張力大)
- (4)(張力小)B → C → A(張力大)
- (5)(張力小)C → A → B(張力大)
正答 (2)
正答は (2)。A、C、B の順です(張力が小さい順)。
2本づりでは、1本にかかる張力は次のようになります。
張力 = (荷の質量 × 9.8 ÷ 2)÷ cos(つり角度 ÷ 2)
つり角度が大きいほど、ロープは横に開きます。開くほど、同じ荷を支えるのに大きな張力が要ります。
【それぞれを計算する】
A 3t、つり角度60°
(3 × 9.8 ÷ 2) ÷ cos30° = 14.7 ÷ 0.866 = 約17.0kN
B 4t、つり角度90°
(4 × 9.8 ÷ 2) ÷ cos45° = 19.6 ÷ 0.707 = 約27.7kN
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C 2t、つり角度120°
(2 × 9.8 ÷ 2) ÷ cos60° = 9.8 ÷ 0.5 = 19.6kN
小さい順に A < C < B となります。
【張力増加係数を使ってもよい】
つり角度 0° → 1.00
30° → 1.04
60° → 1.16
90° → 1.41
120° → 2.00
A 14.7 × 1.16 = 17.1kN
B 19.6 × 1.41 = 27.6kN
C 9.8 × 2.00 = 19.6kN
同じ並びになります。
【荷が軽くても油断できないわけ】
Cは2tとAの3分の2なのに、張力はAより大きい
つり角度120°では、係数が2倍に膨れ上がります。玉掛けでつり角度を60°以内に抑えるよう言われるのは、この増え方のためです。
【質量の大小だけでは決まらない】
質量とつり角度の両方を見る
いちばん重いBが最大になるとは限りません。この設問ではたまたまBが最大ですが、角度が付けば順序は簡単に入れ替わります。
出典:クレーン・デリック運転士(限定なし) 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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