Δ結線された三相誘導電動機がある。この電動機に対し,Δ結線の状態で拘束試験を実施したところ,下表の結果が得られた。この電…

機械 第2問

Δ結線された三相誘導電動機がある。この電動機に対し,Δ結線の状態で拘束試験を実施したところ,下表の結果が得られた。この電動機をY 結線に切り替え,220 V の三相交流電源に接続して始動するときの始動電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,磁気飽和による漏れリアクタンスの低下は無視できるものとする。一次電圧(線間電圧): 43.0 V一次電流(線電流): 9.00 A

正答 (1)
正答は (1)。 【題意の整理】 拘束試験(回転子を固定して低い電圧を加える試験)の結果は、Δ結線のまま行って、線間電圧43.0V、線電流9.00A でした。この結果から1相分のインピーダンスを求め、そのうえでY結線に組み替えて線間220V を加えたときの線電流を計算します。拘束状態では滑りが1なので、励磁回路は無視でき、巻線1相は一定のインピーダンスとみなせます。 【手順1 1相のインピーダンスを求める】 Δ結線では、相電圧は線間電圧に等しく、相電流は線電流の 3 の平方根 分の1です。
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 相電圧 = 43.0 [V]  相電流 = 9.00 ÷ 3 の平方根      = 9.00 ÷ 1.7321      = 5.196 [A] よって1相のインピーダンスは  Z = 43.0 ÷ 5.196    = 8.276 [Ω] 【手順2 Y結線での始動電流を求める】 Y結線では、相電圧は線間電圧の 3 の平方根 分の1、相電流は線電流に等しくなります。線間電圧220V を加えると  相電圧 = 220 ÷ 1.7321      = 127.0 [V]  線電流 = 相電流 = 127.0 ÷ 8.276            = 15.35 [A] 最も近いのは 15.3 ですから、(1) が正答です。 【別の解き方(比で押す)】 Δ結線で線間43.0V のとき線電流が9.00A ですから、Δ結線のまま220V を加えたとすると、線電流は電圧に比例して  9.00 × 220 ÷ 43.0 = 46.05 [A] Y結線にすると、同じ線間電圧に対して相電圧が 3 の平方根 分の1 になるので相電流も 3 の平方根 分の1 になり、しかも線電流は相電流に等しくなるため、結局Δ結線のときの線電流の3分の1になります。  46.05 ÷ 3 = 15.35 [A] 同じ値になりました。「Y始動はΔ直入れに比べて始動電流も始動トルクも3分の1」というよく知られた性質が、そのままここに現れています。なお、46.0 という選択肢はΔ結線のまま220V を加えた場合の値であり、Y結線への切替えを忘れると引っかかります。

出典:令和4年度上期第三種電気主任技術者 機械科目 問2(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ

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