線間電圧V が360 V,電機子電流I が20 A,力率cosθが1.0 で運転されている三相同期電動機がある。この電動…

機械 第6問

線間電圧V が360 V,電機子電流I が20 A,力率cosθが1.0 で運転されている三相同期電動機がある。この電動機の電機子巻線はY 結線,一相の同期リアクタンスxsは6 Ωである。巻線抵抗の電圧降下は無視するものとし,この運転状態における一相の誘導起電力E[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

正答 (3)
正答は (3)。 【回路の関係式】 同期電動機では、端子電圧の相電圧V、誘導起電力E、電機子電流I、同期リアクタンスxs の間に  V = E + j × xs × I という関係が成り立ちます(巻線抵抗は無視)。これをE について解くと  E = V - j × xs × I となります。力率が1.0 ですから、電流I は電圧V と同相です。そこでV を基準の向きに取ると、j × xs × I はそれと直角の向きのベクトルになります。したがって、E の大きさは直角三角形の斜辺として求められます。
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 E = (V の2乗 + (xs × I) の2乗) の平方根 【手順1 相電圧を求める】 電機子巻線はY結線なので、相電圧は線間電圧の 3 の平方根 分の1 です。  V = 360 ÷ 1.7321    = 207.8 [V] 【手順2 リアクタンス降下を求める】  xs × I = 6 × 20        = 120 [V] 【手順3 誘導起電力を求める】  E = (207.8 の2乗 + 120 の2乗) の平方根    = (43180 + 14400) の平方根    = 57580 の平方根    = 239.9 [V] 最も近いのは 240 ですから、(3) が正答です。 【きれいな数になる理由】 相電圧の2乗は  (360 ÷ 3の平方根) の2乗 = 129600 ÷ 3 = 43200 ですから、厳密には  E = (43200 + 14400) の平方根    = 57600 の平方根    = 240 [V] ちょうど240V になります。三平方の定理でいえば、120 と 207.85 と 240 は1 対 3の平方根 対 2 の比、すなわち30度と60度の直角三角形です。このことから、相差角δ は  tanδ = 120 ÷ 207.8 = 0.5774 より δ = 30度 だと分かります。 【間違えやすい点】 一つ目は、線間電圧をそのまま相電圧として使ってしまうことです。その場合は  (360 の2乗 + 120 の2乗) の平方根 = 379.5 となり、選択肢(5)に引っかかります。二つ目は、単純に引き算や足し算をしてしまうことです。リアクタンスによる電圧降下は電流と直角の関係にあるので、大きさをそのまま足したり引いたりはできません。三つ目は、電動機と発電機の違いです。発電機であれば E = V + j × xs × I となりますが、力率1.0 でリアクタンスのみを考える本問では、どちらであってもE の大きさは同じ240V になります。

出典:令和6年度上期第三種電気主任技術者 機械科目 問6(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ

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