一般的な排熱回収方式のガスタービンコンバインドサイクル発電を,同一出力の汽力発電と比較した記述として,誤っているものを次…
電力 第3問
一般的な排熱回収方式のガスタービンコンバインドサイクル発電を,同一出力の汽力発電と比較した記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- (1)コンバインドサイクル発電の方が,始動・停止時間が短い。
- (2)コンバインドサイクル発電の方が,負荷変化に対する追従性が高い。
- (3)コンバインドサイクル発電の方が,熱効率が高い。
- (4)コンバインドサイクル発電の方が,外気温の最大出力に与える影響が小さい。
- (5)コンバインドサイクル発電の方が,温排水量が少ない。
正答 (4)
正答は (4)。
【誤りの選択肢 (4)】
「コンバインドサイクル発電の方が、外気温の最大出力に与える影響が小さい」が誤りです。向きが逆で、影響は大きくなります。ガスタービンは、大気から空気を吸い込んで圧縮し、燃料を燃やして膨張させる機械です。外気温が高くなると空気の密度が下がるので、同じ体積を吸い込んでも質量流量が減り、出力が落ちてしまいます。おおむね、外気温が1度上がるごとに出力が0.5パーセント前後低下するとされ、夏季には定格を下回ることがあります。一方、汽力発電はボイラで燃料を燃やす方式なので、外気温の影響は復水器の冷却水温度を通じて間接的に現れる程度で、ガスタービンほど直接的ではありません。
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【正しい選択肢の確認】
(1) 汽力発電では、ボイラの厚い金属を時間をかけて温めなければならず、
熱応力を避けるために起動に何時間もかかります。ガスタービンは短時間で立ち上がるので、コンバインドサイクルのほうが始動と停止の時間が短くなります。正しい記述です。
(2) 同じ理由に加えて、複数の軸を並べた構成にすれば
運転する台数を変えることで出力を段階的に変えられます。そのため負荷変化への追従性が高くなります。正しい記述です。
(3) 高温のガスタービンで発電し、その排ガスの熱で蒸気を作って
もう一度発電するので、熱を二段構えで使えます。汽力発電が40パーセント程度であるのに対し、コンバインドサイクルでは50パーセントを超え、最新のものでは60パーセント台に達します。正しい記述です。
(5) 温排水は、復水器で蒸気を冷やすために使った海水が
温められて放出されるものです。コンバインドサイクルでは蒸気タービンの分担が小さく、しかも全体の熱効率が高いので、復水器で捨てる熱量が減り、温排水量も少なくなります。排熱の一部は高温の排ガスとして煙突から出ていくため、海へ捨てる分が減るという見方もできます。正しい記述です。
出典:令和6年度上期第三種電気主任技術者 電力科目 問3(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ
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