放射線の被ばくによる確率的影響と確定的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
ガンマ線の生体に与える影響に関する知識 第33問
放射線の被ばくによる確率的影響と確定的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)確率的影響では、被ばく線量が増加すると、障害の重篤度が大きくなる。
- (2)確率的影響には、がんと遺伝的影響がある。
- (3)放射線防護の目的の一つとして、確率的影響の発生を完全に防止することがある。
- (4)確定的影響では、被ばくした集団中の影響の発生率が被ばく線量に比例する。
- (5)確定的影響は、実効線量により評価される。
正答 (2)
正答は (2)。確率的影響には、がんのほか、遺伝的影響があります。
【確率的影響】
しきい値がないとされる
線量が増えると、発生する確率が増す
重篤度は線量によらない
該当するもの → がん(悪性腫瘍、白血病)と遺伝的影響
この二つだけです。
【ほかの選択肢】
(1) 確率的影響では、線量が増えると発生確率が増すが、重篤度は線量によらない(「重篤度が大きくなる」は誤り)
(3) 確率的影響は、しきい値がないとされるので、完全に防止する
ことはできない。防護の目的は、発生を容認できる水準に抑えること(「完全に防止する」は誤り)
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(4) 確定的影響の発生率は、しきい線量を超えると急に立ち上がるS字形(シグモイド曲線)で、線量に比例しない(比例するとみなすのは確率的影響)
(5) 確定的影響は、組織ごとの等価線量で評価する。実効線量で評価するのは確率的影響
【確定的影響】
しきい値がある
しきい値を超えると発生し、線量が増すほど重くなる
該当するもの → 脱毛、白内障、不妊、皮膚障害、造血機能低下
【線量限度の考え方】
実効線量限度 確率的影響を、容認できる水準に抑える
等価線量限度 確定的影響を、発生させない
確定的影響はしきい値未満に抑えれば起きません。だから「防止する」といえます。確率的影響には、しきい値がないので「ゼロにする」とはいえず、確率を下げるという言い方になります。
【重篤度と確率】
確率的 → 起こるか起こらないかが線量で変わる
確定的 → どれだけ重いかが線量で変わる
この区別が、放射線防護の土台です。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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