窒素及び窒素酔いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
高気圧障害 第25問
窒素及び窒素酔いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)窒素酔いの症状が起こったときは、症状が消失するまで減圧する。
- (2)吸入空気中の二酸化炭素の量が多くなると、窒素酔いにかかりにくくなる。
- (3)窒素による麻酔効果と窒素ガスの脂肪組織への溶解には正の相関関係が存在する。
- (4)窒素酔いでは、精神的機能の緩慢化や多幸症と呼ばれる精神の高揚状態に陥ってしまう現象を呈する。
- (5)窒素は、常温・常圧では、化学的に安定した不活性の気体で麻酔作用もない。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
吸入空気中の二酸化炭素の量が多くなると、窒素酔いにかかりやすくなります。「かかりにくくなる」は誤りです。
【なぜ二酸化炭素が窒素酔いを強めるのか】
二酸化炭素には、それ自体に麻酔作用がある
二酸化炭素が増えると脳の血流が増える
→ 窒素を含む血液が、より多く脳に運ばれる
麻酔作用どうしが重なるうえ、窒素が脳に届きやすくなります。だから、換気の悪い作業室では窒素酔いが起こりやすくなります。
【二酸化炭素は引き金になる】
窒素酔いにかかりやすくなる
解説の続きをみる続きを閉じる
酸素中毒にかかりやすくなる
どちらにも効いてきます。「かかりにくくなる」という向きはありません。
【ほかの選択肢】
(1) 症状が起こったときは、症状が消失するまで減圧する正しい
(3) 窒素による麻酔効果と、窒素ガスの脂肪組織への溶解には正の相関がある 正しい
(4) 窒素酔いでは、精神的機能の緩慢化や多幸症と呼ばれる精神の高揚状態に陥る 正しい
(5) 窒素は、常温・常圧では化学的に安定した不活性の気体で麻酔作用もない 正しい
【脂肪に溶けることが麻酔の鍵】
麻酔薬は、脂肪に溶けやすいものほど効きが強い
脳や神経は脂肪分の多い組織です。窒素が脂肪によく溶けるからこそ、神経の働きを鈍らせます。
【多幸症】
根拠のない高揚感。危険を危険と感じなくなる
自分では気づけないのが窒素酔いのこわいところです。判断力が落ちているのに、本人は「調子がいい」と感じます。
【減圧すれば治る】
窒素酔いは、圧力を下げれば速やかに消える
後遺症を残しません。減圧症とは、この点が大きく違います。なお、慣れや習慣性はありません。同じ圧力下にいても和らがず、繰り返してもかかりにくくはなりません。
【常温・常圧では不活性】
空気の約79%は窒素。ふだんは何も起こらない
高圧下でだけ麻酔作用が現れます。
出典:高圧室内作業主任者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「高気圧障害」のほかの問題
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第25問窒素及び窒素酔いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第23問酸素ばく露量及び酸素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第21問空気をゲージ圧力0.2MPaに加圧したとき、窒素の分圧(絶対圧力)に最も近いものは次のう
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第29問高気圧下での作業環境、高気圧作業に伴う影響等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第27問圧外傷に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第25問窒素及び窒素酔いに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
スポンサーリンク

