温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
労働衛生 第12問
温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)温度感覚を左右する環境要素は、気温、湿度及び気流であり、この三要素によって温熱環境が定まる。
- (2)実効温度は、人の温熱感に基礎を置いた指標で、気温、湿度及び気流の総合効果を温度目盛りで表したものである。
- (3)相対湿度は、空気中の水蒸気量と、その温度における飽和水蒸気量との比を百分率で示したものである。
- (4)WBGTは、暑熱環境による熱ストレスの評価に用いられる指標で、日射がない場合は、自然湿球温度と黒球温度の測定値から算出される。
- (5)WBGT基準値は、暑熱順化者に用いる値の方が、暑熱非順化者に用いる値より大きな値となる。
正答 (1)
正答は (1)。これが誤りです。
温度感覚を左右する環境要素は、気温、湿度、気流にふく射(放射)熱を加えた四要素です。三要素ではありません。
ふく射熱が抜けています。同じ気温でも、炉のそばと日陰とでは暑さがまるで違います。その差を作っているのがふく射熱です。
【温熱の四要素】
気温 湿度 気流 ふく射(放射)熱
【ほかの選択肢】
(2) 実効温度は気温・湿度・気流の総合効果 正しい
(3) 相対湿度は水蒸気量と飽和水蒸気量の比 正しい
(4) 日射がない場合のWBGTは自然湿球温度と
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黒球温度から算出 正しい
(5) 基準値は暑熱順化者のほうが大きい 正しい
【三要素と四要素の使い分け】
温熱の四要素 気温、湿度、気流、ふく射熱
実効温度の三要素 気温、湿度、気流
(1) と (2) は、並んでいる語がよく似ています。(2) の
実効温度は、もともとふく射熱を含まない指標なので、三要素で正しいのです。「温度感覚を左右する環境要素」と書かれていたら四要素、「実効温度」と書かれていたら三要素。主語で切り分けます。
【WBGTの求め方】
屋外で日射があるとき
0.7×自然湿球温度 + 0.2×黒球温度 + 0.1×気温
屋内、または屋外で日射がないとき
0.7×自然湿球温度 + 0.3×黒球温度
日射がないときは気温の項が消えます。黒球温度がふく射熱を拾ってくれるので、気温を別に足す必要がないからです。どちらの式でも自然湿球温度が0.7で、湿度がいちばん効きます。
【暑熱順化者と非順化者】
暑熱順化者 基準値は大きい(高い暑さまで耐える)
暑熱非順化者 基準値は小さい(早めに危なくなる)
暑さに慣れている人のほうが、同じ環境でも体がこたえません。だから許される値が高くなります。作業の強度との関係は逆で、きつい作業ほど基準値は小さくなります。
【基準値の向き】
作業の強度が高い 基準値は低い
暑熱に順化している 基準値は高い
「大きい/小さい」を裏返すのが、この論点の定番です。
出典:第二種衛生管理者 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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