雲の中の降水粒子の成長について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選…

一般知識 一般知識 問4

雲の中の降水粒子の成長について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。(a) 雲内での水滴の併合過程では、単位体積に含まれる水滴の質量の合計が同じであれば、大きさの異なる水滴が多数存在している場合よりも、大きさが一様な水滴が多数存在している場合の方が、水滴が速く成長する。(b) 過冷却水滴を含む雲内に生成された氷晶は、過冷却水滴と衝突・併合する過程がないと雪に成長して地上に降ってくることはできない。(c) 凝結核を持たずに形成された純水の微小水滴では、表面張力の作用により、水滴が小さいほど、より小さな過飽和度で水蒸気が凝結する。(d) 水溶性のエーロゾルを凝結核として形成された微小水滴は、同じ大きさの純水の微小水滴よりも、水滴の表面に対して平衡する水蒸気圧が低いため、凝結による成長が起こりやすい。

正答 ⑤
正答は ⑤。(a) 誤・(b) 誤・(c) 誤・(d) 正 の組み合わせです。 【記述ごとの正誤】 (a) 誤り。併合過程は、大きな水滴が速く落ちながら小さな水滴に追いついて取り込む過程です。落下速度に差がないと衝突が起こりにくいので、大きさが一様な場合より大きさのそろっていない場合の方が速く成長します。 (b) 誤り。過冷却水滴と氷晶が共存する雲では、氷面に対する飽和水蒸気圧が水面に対するものより低いため、氷晶は昇華(水蒸気の直接の付着)によって速く成長し、雪の結晶となって落ちてくることができます(ベルシェロンの過程)。過冷却水滴との衝突・併合は必須ではありません。
解説の続きをみる続きを閉じる
(c) 誤り。純水の微小水滴では、表面張力の効果(曲率効果)で、水滴が小さいほど表面の平衡水蒸気圧が高くなります。小さい水滴ほど、凝結にはより大きな過飽和度が必要です。 (d) 正しい。水溶性のエーロゾル(海塩など)を核とした水滴では、溶けた物質の効果(溶質効果)で表面の平衡水蒸気圧が純水の場合より低くなります。そのため、低い過飽和度でも凝結で成長しやすくなります。 【ポイント】 曲率効果は平衡水蒸気圧を「上げる」、溶質効果は「下げる」。実際の大気では凝結核があるので、過飽和度1%以下で雲粒ができます。

出典:令和4年度第2回(第59回)気象予報士試験 学科試験(予報業務に関する一般知識)問4(一般財団法人気象業務支援センター 公表・許諾を得て掲載)出典元ページ

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

「一般知識」のほかの問題

  1. 令和4年度第1回(第58回) 一般知識 問4雲中における氷粒子の成長について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しい
  2. 令和5年度第1回(第60回) 一般知識 問97月及び1月の成層圏内の高度30km~50km付近について述べた次の文章の空欄(a)~(
  3. 令和5年度第2回(第61回) 一般知識 問13気象庁以外の者が予報業務を行うときに必要な気象庁長官の許可について述べた次の文(a)〜(
  4. 令和6年度第2回(第63回) 一般知識 問2次に示す3 種類の湿潤空気塊の比湿A、B、C の大小関係として正しいものを、下記の①〜⑤
  5. 令和7年度第1回(第64回) 一般知識 問6北半球の緯度の異なる2 つの地点の温度と風の関係について述べた次の文章の空欄(a)〜(c
  6. 令和7年度第2回(第65回) 一般知識 問11温室効果気体である二酸化炭素について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク