成層圏の大気の変動について述べた次の文(a)〜(d)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1…

一般知識 一般知識 問10

成層圏の大気の変動について述べた次の文(a)〜(d)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1 つ選べ。(a) 北極周辺の成層圏を中心に気温が短期間に急激に上昇する成層圏突然昇温は、北極周辺で東風が卓越する寒候期に発生する。(b) 赤道域上空の成層圏でみられる準二年周期振動において、東風から西風へ、あるいは西風から東風への風向の変化は上層で始まり、時間がたつにつれて下層に降りてくる。(c) 1 月の北半球の成層圏上部にしばしば現れるアリューシャン高気圧は、対流圏からのプラネタリー波の伝播を要因として発生する。(d) 1979 年から2020 年までの観測によれば、対流圏が昇温しているのに対して、成層圏では気温が低下する傾向がみられる。

正答 ③
正答は ③。(a) 誤・(b) 正・(c) 正・(d) 正 の組み合わせです。 【下線部ごとの正誤】 (a) 誤り。成層圏突然昇温が起こるのは寒候期(冬)ですが、このとき北極周辺の成層圏では極夜渦に伴う「西風」(極夜ジェット)が卓越しています。プラネタリー波は西風の中を上向きに伝わることができ、成層圏に達した波が西風を弱めることで突然昇温が起こります。東風が卓越するのは夏の成層圏です。 (b) 正しい。赤道域の成層圏では、東風と西風がおよそ2年余りの周期で入れ替わります(準二年周期振動)。風向の変化は成層圏の上層から始まり、時間とともに下層へ降りてきます。
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(c) 正しい。1月ごろの北半球の成層圏上部には、アリューシャン列島付近の上空に高気圧(アリューシャン高気圧)がしばしば現れます。対流圏から伝わってきたプラネタリー波(とくに東西波数1の波)によって極渦が片寄ることで生じると考えられています。 (d) 正しい。1979年以降の衛星などによる観測では、対流圏の気温が上昇しているのに対し、成層圏の気温は低下する傾向がみられます。二酸化炭素の増加による成層圏での赤外放射の射出の増加や、オゾンの減少などが原因とされます。 【ポイント】 成層圏の現象は「冬は西風、夏は東風」「突然昇温も準二年周期振動も変化は上から下へ」と整理しておきましょう。

出典:令和8年度第1回(第66回)気象予報士試験 学科試験(予報業務に関する一般知識)問10(一般財団法人気象業務支援センター 公表・許諾を得て掲載)出典元ページ

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