食事しづらいことを訴えて来院した患者の口腔内写真(別冊No. 34A)とエックス線画像(別冊No. 34B)を別に示す。…
D問題 第89問
食事しづらいことを訴えて来院した患者の口腔内写真(別冊No. 34A)とエックス線画像(別冊No. 34B)を別に示す。5 年前に近医で部分床義歯を製作し使用していたが、1 か月前に紛失したという。歯周組織検査の結果、重度慢性歯周炎と診断し、歯周基本治療を開始することとした。まず行うのはどれか。1 つ選べ。
- (1)部分矯正
- (2)舌の突出癖の改善
- (3)歯周ポケット搔爬術
- (4)歯周治療用装置の製作
- (5)上顎前歯部のブリッジ製作
- (6)局所薬物配送システム〈LDDS〉
正答 (4)
正答は (4)。歯周治療用装置の製作です。
【見るところ】
口腔内写真(別冊No. 34A)では、上顎の前歯が唇側へ傾いて広がり、歯の間に隙間ができ(病的な歯の移動、フレアアウト)、臼歯部は多くの歯が失われています。エックス線画像(別冊No. 34B)では、残っている歯の多くに根尖近くまで及ぶ高度の骨吸収がみられます。
重度の歯周炎で、臼歯部の咬合の支えが失われ、前歯に咬合の力が集中して病的な移動が進んでいます。義歯を紛失して臼歯部で咬めない状態が続くと、前歯の移動と動揺がさらに悪くなります。歯周基本治療を始めるにあたり、まず歯周治療用装置(暫間的な義歯)を製作して臼歯部の咬合を回復し、前歯への過大な力を減らし、咀嚼・審美を保ちます。
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【ほかの選択肢】
(1) 部分矯正 炎症のおさまった後の歯周治療の段階で考える。炎症の強い時期には行わない 誤り
(2) 舌の突出癖の改善 病的な移動の一因になりうるが、まず行うのは咬合の支えの回復 誤り
(3) 歯周ポケット搔爬術 歯周基本治療の後の歯周外科の段階 誤り
(5) 上顎前歯部のブリッジ製作 支台歯の予後を判断できない時期で、最終の補綴は歯周治療の後 誤り
(6) 局所薬物配送システム〈LDDS〉 急性の炎症に使う補助的な方法で、まず行うのは咬合の支えの回復 誤り
出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問89(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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