73 歳の男性。咀嚼困難を主訴として来院した。3 年前に製作した上下顎全部床義歯は安定しているが、食事の際に物が嚙みづら…

C問題 第56問

73 歳の男性。咀嚼困難を主訴として来院した。3 年前に製作した上下顎全部床義歯は安定しているが、食事の際に物が嚙みづらくなり、上顎前歯部人工歯の脱離を繰り返していたという。初診時の咬頭嵌合位での顔面写真(別冊No. 19A)、下顎安静位での顔面写真(別冊No. 19B)及び使用中の義歯の写真(別冊No. 19C)を別に示す。咀嚼困難の原因として考えられるのはどれか。2 つ選べ。

歯科医師 2025年(令和7年) 第56問の写真(1/2)歯科医師 2025年(令和7年) 第56問の写真(2/2)
正答 (2)(3)
正答は (2)と(3)。 【見るところ】 咬頭嵌合位(A)では、下顔面が短く口元がつぶれたように見え、側貌でオトガイが前に出ています。下顎安静位(B)ではこの印象が弱く、咬頭嵌合位で下顎が上前方に入りこみすぎている(咬合高径の低下)と読めます。義歯(C)の臼歯部人工歯は咬合面がすり減って平らです。 人工歯が咬耗すると、咬合高径が低くなり、下顎は閉口とともに前上方へ回転して前方へ偏位します。臼歯部の咬頭がなくなるので食べ物を嚙み切り・すりつぶしにくくなり、下顎が前に出ることで上顎前歯部の人工歯に強い力がかかって脱離を繰り返します。
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【ほかの選択肢】 (1) 口唇の過豊隆  咬頭嵌合位で口唇はむしろ薄く内側に入りこんで見える 誤り (4) 床縁の形態不良  義歯は安定しているとあり、床縁の問題ではない 誤り (5) 臼歯部人工歯の水平的排列位置不良  写真で排列の位置の異常ははっきりしない。問題は咬耗による高さの低下 誤り

出典:2025年(令和7年) 歯科医師国家試験 問56(厚生労働省 公表)出典元ページ

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