50 歳の女性。左側舌の違和感を主訴として来院した。3 か月前から自覚していたが徐々に症状が増しているという。全身状態は…
D問題 第37問
50 歳の女性。左側舌の違和感を主訴として来院した。3 か月前から自覚していたが徐々に症状が増しているという。全身状態は良好で、所属リンパ節と遠隔臓器に異常はない。初診時の口腔内写真(別冊No. 12A)、舌の超音波検査像(別冊No. 12B)、MRI 脂肪抑制造影T1 強調像(別冊No. 12C)及び生検時のH-E 染色病理組織像(別冊No. 12D)を別に示す。適切な治療はどれか。2 つ選べ。
- (1)舌亜全摘
- (2)舌半側切除
- (3)舌部分切除
- (4)組織内照射
- (5)化学放射線療法
正答 (3)(4)
正答は (3)と(4)。
【見るところ】
口腔内写真(A)では、左側の舌縁に白斑と赤斑が混じった病変があります。超音波検査像(B)では、表面の下の低エコーの部分の厚さが数 mm 程度で、深く入りこんではいないと読めます。MRI(C)でも、舌の深い所への大きな浸潤ははっきりしません。病理組織像(D)では、異型のある扁平上皮の細胞が上皮の下へ胞巣をつくって入りこみ、角化物の塊(角化真珠)も見えます。
左側舌縁の扁平上皮癌で、浸潤は浅く、所属リンパ節・遠隔臓器に転移がないので、早期の舌癌(T1〜T2・N0・M0 と考えられる)です。早期の舌癌の治療は、病変の周りに安全域をつけて切り取る舌部分切除が標準で、放射線の線源を舌に刺し入れる組織内照射(小線源治療)も選択肢になります。
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【ほかの選択肢】
(1) 舌亜全摘 舌の大部分を切除する術式で、進行した舌癌に行う 誤り
(2) 舌半側切除 舌の半分を切除する術式で、より大きい・深い病変に行う。早期癌には大きすぎる 誤り
(5) 化学放射線療法 手術のできない進行癌や、術後の再発の危険が高い症例に行う 誤り
出典:2025年(令和7年) 歯科医師国家試験 問37(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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