86 歳の女性。下顎前歯部舌側歯肉からの出血を主訴として来院した。1 か月前からブラッシング時に出血を生じるようになった…

D問題 第86問

86 歳の女性。下顎前歯部舌側歯肉からの出血を主訴として来院した。1 か月前からブラッシング時に出血を生じるようになったという。毎食後に歯ブラシで歯および義歯の清掃を行っており、義歯洗浄剤は使用しておらず、夜間は義歯を外して水に浸漬しているという。なお、下顎前歯部の歯頸部から口底部までの距離は5 ~6 mm であった。初診時の口腔内写真(別冊No. 32A)、咬合接触検査後の義歯の写真(別冊No. 32B)、義歯装着時の口腔内写真(別冊No. 32C)及びプラーク染め出し後の義歯の写真(別冊No. 32D)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。使用中の義歯への対応で適切なのはどれか。2 つ選べ。

歯科医師 2024年(令和6年) 第86問の写真(1/4)歯科医師 2024年(令和6年) 第86問の写真(2/4)歯科医師 2024年(令和6年) 第86問の写真(3/4)歯科医師 2024年(令和6年) 第86問の写真(4/4)
正答 (1)(5)
正答は (1)と(5)。義歯用ブラシの使用と、就寝中の義歯洗浄剤への浸漬です。 【見るところ】 初診時の口腔内写真(別冊No. 32A)では、下顎前歯の舌側の歯頸部に歯肉の発赤がみられます。義歯装着時(別冊No. 32C)では、下顎の部分床義歯の大連結子が前歯の舌側面を覆う舌側歯面板(リンガルプレート)になっています。プラーク染め出し後の義歯(別冊No. 32D)では、舌側歯面板の内面に赤く染まったプラークが一面に付いています。歯周組織検査では、下顎前歯の舌側にプロービング時の出血が集中しています。
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歯ブラシだけでは、舌側歯面板の内面の細かな凹凸のプラークが取りきれず、それが前歯の舌側の歯肉に接して炎症を起こしています。義歯用ブラシ(毛の硬さ・形が義歯に合ったもの)で機械的に清掃し、就寝中は水ではなく義歯洗浄剤に浸けて、化学的にも清掃するよう指導します。 【ほかの選択肢】 (2) 歯磨剤を使用した義歯清掃  研磨剤で床用レジンや金属の表面に傷が付き、かえってプラークが付きやすくなる 誤り (3) 大連結子内面の凹凸の削除  内面の形は前歯の舌側面の形に合わせたもので、削ると適合が悪くなる。問題は清掃不良 誤り (4) リンガルバーへの形態修正  歯頸部から口底までが5〜6 mm と浅く、リンガルバーを置く高さ(一般に7〜8 mm 以上が必要とされる)がとれない。そのため舌側歯面板にしている 誤り

出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問86(厚生労働省 公表)出典元ページ

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