80 歳の女性。上顎右側歯肉の腫脹を主訴として来院した。2 か月前から徐々に増大してきたという。15 年前に脳梗塞を発症…
A問題 第30問
80 歳の女性。上顎右側歯肉の腫脹を主訴として来院した。2 か月前から徐々に増大してきたという。15 年前に脳梗塞を発症し、10 年前から関節リウマチと骨粗鬆症で投薬を受けている。初診時の口腔内写真(別冊No. 7A)、エックス線画像(別冊No. 7B)、造影CT(別冊No. 7C)、FDG-PET/CT(別冊No. 7D)及び生検時のH-E 染色病理組織像(別冊No. 7E)を別に示す。病変の誘因と考えられるのはどれか。1 つ選べ。
- (1)ニフェジピン
- (2)メトトレキサート
- (3)ワルファリンカリウム
- (4)ジクロフェナクナトリウム
- (5)アレンドロン酸ナトリウム水和物
正答 (2)
正答は (2)。メトトレキサートです。
【見るところ】
口腔内写真(7A)では、上顎右側の歯槽部から口蓋にかけて、表面が顆粒状で一部に白い壊死組織をのせた大きな腫瘤があります。
造影CT(7C)では上顎骨の破壊を伴う軟組織の腫瘤、FDG-PET/CT(7D)ではその部分に強い集積があります。
病理組織像(7E)では、核の大きな異型リンパ球様の細胞がびまん性に密に増えています。
関節リウマチでメトトレキサートを長く服用している人に起こる、悪性リンパ腫に似たリンパ増殖性疾患(MTX関連リンパ増殖性疾患)です。EBウイルスの関与が多いとされ、まずメトトレキサートを中止すると、病変が小さくなることがあります。改善しなければ化学療法を行います。
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【ほかの選択肢】
(1) ニフェジピン 歯肉増殖症の原因。腫瘍性の病変は起こさない 誤り
(3) ワルファリンカリウム 出血しやすくなるが、このような病変の誘因ではない 誤り
(4) ジクロフェナクナトリウム 誘因ではない 誤り
(5) アレンドロン酸ナトリウム水和物 骨吸収抑制薬関連顎骨壊死の原因。病理で骨の壊死が中心になり、異型リンパ球の増殖はみられない 誤り
出典:2025年(令和7年) 歯科医師国家試験 問30(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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