有効成分の吸収及び代謝に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…

人体の働きと医薬品 第31問

有効成分の吸収及び代謝に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 消化管における有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用によって影響を受ける。b 坐剤の有効成分が直腸上部から吸収された場合、肝臓で代謝を受けないため、全身へ分布する有効成分の量は減少しない。c 循環血液中において、有効成分と血漿タンパク質との結合は緩やかかつ不可逆的である。d 皮膚に適用する医薬品(塗り薬、貼り薬等)は、加齢等により皮膚のみずみずしさが低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなる。

正答 (4)
正答は (4)。(a)(d)が正しく、(b)(c)が誤りです。 【(a)正しい ―― 吸収は条件で変わります】 消化管における有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用によって影響を受けます。「食前」「食後」「空腹時」といった用法の指定は、この影響を前提として定められています。 【(b)が誤り ―― 直腸上部からは肝臓を通ります】 坐剤の利点は、直腸の下部の粘膜から吸収された分が肝臓を経由せずに循環血液中に入る点にあります。しかし直腸上部から吸収された場合は、門脈を経て肝臓に入り、代謝を受けます。したがって「肝臓で代謝を受けないため全身へ分布する量は減少しない」という説明は成り立ちません。問25の(d)で確認した「門脈は肝臓に入る」という知識が、ここで効いてきます。
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【(c)が誤り ―― 結合は「可逆的」です】 循環血液中において、有効成分と血漿タンパク質(主にアルブミン)との結合は、緩やかかつ可逆的です。結合したり離れたりを繰り返しており、離れた(遊離型の)成分だけが薬効を発揮します。「不可逆的」としている点が誤りです。 結合型 …… 薬効を示さず、腎臓で濾過されない。代謝も受けにくい 遊離型 …… 組織へ移行して薬効を示す。代謝・排泄の対象になる 複数の医薬品を併用したときに、同じアルブミンの結合部位を奪い合って片方の遊離型が増え、作用が強く出ることがあります。相互作用の一つの仕組みとして押さえておいてください。 【(d)正しい ―― 皮膚の状態と吸収】 皮膚に適用する医薬品は、加齢等により皮膚のみずみずしさが低下すると、有効成分が浸潤・拡散しにくくなります。また、塗り薬を強く擦り込むと症状を悪化させることがあるため、通常は軽く塗り広げる程度にとどめます。

出典:登録販売者試験 令和3年度(愛媛県 公表問題)出典元ページ

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