泌尿器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…

人体の働きと医薬品 第80問

泌尿器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a 副交感神経系の機能を抑制する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状を生じることがある。b 医薬品による排尿困難や尿閉は、前立腺肥大の基礎疾患がある男性のみに現れる。c 初期段階で適切な対応が図られるよう、尿勢の低下等の兆候に留意することが重要である。d 尿の回数増加(頻尿)、排尿時の疼痛、残尿感等の膀胱炎様症状が現れることがある。

正答 (2)
正答は (2)。(a)正、(b)誤、(c)正、(d)正です。 【(a)正しい ―― 抗コリン作用と排尿困難】 副交感神経系の機能を抑制する作用、すなわち抗コリン作用をもつ成分を使用すると、次の症状を生じることがあります。  尿が出にくい  尿が少ししか出ない  残尿感がある 理由は膀胱のはたらきにあります。副交感神経が働くと、膀胱の排尿筋が収縮して尿が出ます。その副交感神経の働きを抑えれば、排尿筋が緩んで尿が出にくくなるわけです。 抗コリン作用をもつ主な成分を挙げます。  ロートエキス、スコポラミン臭化水素酸塩水和物
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 ブチルスコポラミン臭化物、メチルベナクチジウム臭化物  ジフェンヒドラミン塩酸塩などの抗ヒスタミン成分  ベラドンナ総アルカロイド  ピレンゼピン塩酸塩 これらは、緑内障の人でも眼圧を上昇させるおそれがあるため注意が必要です。「出にくくなるものは、目にも悪い」と結び付けて覚えてください。 【(b)が誤り ―― 男性だけ、前立腺肥大だけではない】 医薬品による排尿困難や尿閉は、前立腺肥大の基礎疾患がない人にも現れます。さらに、男性に限らず女性においても報告されています。 設問は「前立腺肥大の基礎疾患がある男性のみ」と二重に限定しており、そこが誤りです。もちろん、前立腺肥大のある男性では症状が現れやすいのは事実ですので、「起こりやすい人はいるが、その人だけに起こるわけではない」と整理しておきましょう。 【(c)正しい ―― 兆候に早く気づく】 尿勢の低下(尿の勢いが弱くなる)などの兆候に留意することが重要です。初期段階で気づいて対応すれば、尿閉という重い状態に進む前に対処できます。 排尿困難が進んで尿閉に至ると、下腹部が膨満して激しい痛みを生じ、医療機関の受診が必要になります。 【(d)正しい ―― 膀胱炎様症状】 医薬品の副作用として、次のような膀胱炎様症状が現れることがあります。  尿の回数増加(頻尿)  排尿時の疼痛  残尿感 これらが現れた場合も、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、医師の診療を受ける必要があります。 【腎臓への副作用もあわせて】 医薬品の副作用によって腎機能が低下すると、尿量の減少、むくみ、倦怠感、発疹、吐きけ・嘔吐などが現れます。また、尿量が減少して、体がむくむという症状は、偽アルドステロン症でも見られますので、あわせて思い出せるようにしておきましょう。

出典:登録販売者試験 令和元年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ

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