皮膚疾患に用いる代表的な抗菌成分のうち、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示す成分について、正しいものの…
主な医薬品とその作用 第49問
皮膚疾患に用いる代表的な抗菌成分のうち、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示す成分について、正しいものの組合せを一つ選べ。a クロラムフェニコールb 硫酸フラジオマイシンc スルファジアジンd バシトラシン
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (1)
正答は (1)。細菌のタンパク質合成を阻害するのは、(a)クロラムフェニコールと(b)硫酸フラジオマイシンです。
【抗菌成分は作用の仕組みで分けて覚える】
皮膚疾患に用いる代表的な抗菌成分は、どこを邪魔するかで3つに分かれます。ここを押さえれば確実です。
タンパク質合成を阻害 …… クロラムフェニコール、
硫酸フラジオマイシン
細胞壁合成を阻害 …… バシトラシン
細菌の葉酸合成を阻害 …… サルファ剤(スルファジアジン、
ホモスルファミン、スルフイソキサゾール)
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【(a)クロラムフェニコール】
クロラムフェニコールは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示します。
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛嚢炎等)に用いられます。
【(b)硫酸フラジオマイシン】
硫酸フラジオマイシン(フラジオマイシン硫酸塩)も、細菌のタンパク質合成を阻害します。
【(c)スルファジアジンが該当しない理由】
スルファジアジンはサルファ剤で、細菌のDNA合成を阻害します。より正確には、細菌が葉酸を合成する経路を妨げることによって、結果としてDNAが作れなくなる、という仕組みです。
いずれにしても、タンパク質合成の阻害ではありません。
なお、ヒトは葉酸を食事から摂るため、この経路をもちません。だからこそ細菌だけを選んで攻撃できる、というのがサルファ剤の巧みなところです。
【(d)バシトラシンが該当しない理由】
バシトラシンは、細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を示します。
細胞壁は、細菌にはあってヒトの細胞にはない構造です。そこを狙うため、ヒトへの影響が少なくて済みます。
【細菌以外に効くかどうか】
これらの抗菌成分は、細菌に対するものであり、真菌(みずむし、たむし)やウイルスには効果がありません。
みずむし、たむしに用いるのは抗真菌成分です。
イミダゾール系(オキシコナゾール硝酸塩、ミコナゾール硝酸塩、
クロトリマゾール、ビホナゾール等) ……
皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げる
アモロルフィン塩酸塩、ブテナフィン塩酸塩、テルビナフィン塩酸塩
…… 細胞膜の構成成分の産生を妨げる
シクロピロクスオラミン …… 細胞膜に作用して、
増殖・生存に必要な物質の輸送機能を妨げる
ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛 ……
患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える
ピロールニトリン …… 菌の呼吸や代謝を妨げる。
単独では抗真菌作用が弱いため、他の抗真菌成分と組み合わせて配合される
【使用上の注意をひとつ】
化膿している患部にステロイド性抗炎症成分を使うと、症状を悪化させるおそれがあります。また、みずむし・たむし用薬は、じゅくじゅくと湿潤している患部には軟膏又はクリームが適し、液剤は刺激が強いため適さないとされています。
出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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