全身的に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。…
人体の働きと医薬品 第36問
全身的に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア 偽アルドステロン症は、体内にカリウムと水が貯留し、体から塩分(ナトリウム)が失われることによって生じる病態である。イ ショック(アナフィラキシー)は、一旦発症すると病態は急速に悪化することが多く、適切な対応が遅れるとチアノーゼや呼吸困難等を生じ、致命的な転帰をたどることがある。ウ 黄疸とは、ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる病態であり、尿の色が濃くなることがある。エ 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態で、スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
- (1)ア: 正 イ: 正 ウ: 正 エ: 正
- (2)ア: 正 イ: 正 ウ: 誤 エ: 誤
- (3)ア: 正 イ: 誤 ウ: 正 エ: 誤
- (4)ア: 誤 イ: 正 ウ: 正 エ: 正
- (5)ア: 誤 イ: 誤 ウ: 誤 エ: 正
正答 (4)
正答は (4)。誤っているのは(ア)だけです。
【(ア)が誤り ―― ナトリウムとカリウムが逆】
偽アルドステロン症は、体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われることで生じる病態です。設問はこれを正反対に書いています。
名前の由来 …… 副腎皮質からのアルドステロン分泌が増えていないにもかかわらず、それと同じような症状が現れるため
「偽」アルドステロン症と呼ばれます。
主な症状 …… 手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、こむら返り、
だるさ、手足のしびれ、頭痛、むくみ、喉の渇き、吐きけなど。
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原因となる成分 …… 甘草(グリチルリチン酸)が代表です。
かぜ薬、胃腸薬、鎮咳去痰薬など幅広く配合されているため、重複摂取になりやすい点に注意してください。
起こりやすい人 …… 低身長、低体重など体表面積が小さい人、
高齢者、また複数の医薬品を併用している人。
【(イ)正しい ―― ショック(アナフィラキシー)】
生体異物に対する即時型のアレルギー反応で、一旦発症すると病態が急速に悪化することが多く、チアノーゼや呼吸困難を生じ、致命的な転帰をたどることがあります。
特徴 …… 通常、発症後2時間以内に急変します。
以前にその医薬品でじんましんなどを起こしたことがある人は、起こるリスクが高いとされます。
初期の症状 …… 顔面蒼白、手足の冷感、冷や汗、
顔や上半身の紅潮やほてり、皮膚のかゆみ、吐きけ、目のかすみ、耳鳴り、口唇や舌のしびれなど。
【(ウ)正しい ―― 黄疸】
ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留することで、皮膚や白眼(眼球の結膜)が黄色くなる病態です。過剰なビリルビンが尿中に排出され、尿の色が濃くなることもあります。肝機能障害の代表的な徴候で、倦怠感、発熱、発疹、吐きけなどを伴うことがあります。
【(エ)正しい ―― 皮膚粘膜眼症候群】
38度以上の高熱を伴い、発疹や発赤、火傷のような水疱などの激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼などの粘膜に現れる病態です。スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれます。
中毒性表皮壊死融解症(ライエル症候群)との区別
皮膚粘膜眼症候群 …… 発生頻度は人口100万人あたり年間1人から6人。
中毒性表皮壊死融解症 …… 年間0.4人から1.2人。
全身の10パーセント以上に火傷のような水疱、びらんが広がります。
中毒性表皮壊死融解症の多くは、皮膚粘膜眼症候群から移行して発症します。
いずれも、発症機序が明確でなく発症の予測が困難であること、原因医薬品の使用開始後2週間以内の発症が多いこと(1か月以上経ってから起こることもある)が問われます。
出典:登録販売者試験 令和元年度(福岡県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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