鎮暈薬(乗り物酔い防止薬)に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。…
主な医薬品とその作用 第69問
鎮暈薬(乗り物酔い防止薬)に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア アミノ安息香酸エチルは、胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげ、乗り物酔いに伴う吐き気を抑える。イ スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、乗り物酔い防止に古くから用いられている抗コリン成分であり、消化管から吸収されにくく、他の抗コリン成分と比べて脳内に移行しにくいとされている。ウ ジメンヒドリナートは、脳に軽い興奮を起こさせて平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる。エ ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節作用のほか、内耳への血流を改善する作用を示す。
- (1)ア: 正 イ: 正 ウ: 正 エ: 誤
- (2)ア: 正 イ: 誤 ウ: 正 エ: 正
- (3)ア: 正 イ: 誤 ウ: 誤 エ: 正
- (4)ア: 誤 イ: 正 ウ: 正 エ: 正
- (5)ア: 誤 イ: 誤 ウ: 誤 エ: 誤
正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(ア)と(エ)です。
【(ア)正しい ―― アミノ安息香酸エチル】
局所麻酔成分で、胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげ、乗り物酔いに伴う吐きけを抑えます。
重要な注意 ……
メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児には使用できません。
メトヘモグロビン血症とは、赤血球のヘモグロビンの鉄が酸化されて酸素を運ぶ能力を失った状態です。
乳幼児は、これを元に戻す酵素の働きが未熟なため、影響を受けやすいのです。
【(イ)が誤り ―― 吸収も脳内移行も「しやすい」】
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スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、消化管からよく吸収され、他の抗コリン成分と比べて脳内に移行しやすいとされています。設問は両方とも逆です。
ただし ……
肝臓で速やかに代謝されるため、抗ヒスタミン成分と比べて作用の持続時間は短いとされます。
「よく効くが、短い」という性質です。
副作用 …… 口渇、眠気、
散瞳による異常なまぶしさ、排尿困難。
【(ウ)が誤り ―― ジメンヒドリナートは「抗ヒスタミン成分」】
ジメンヒドリナートは、ジフェンヒドラミンテオクル酸塩の一般名であり、専ら乗物酔い防止薬に配合される抗ヒスタミン成分です。
抗ヒスタミン成分の働き ……
延髄にある嘔吐中枢への刺激や、内耳の前庭における自律神経反射を抑える。
「脳に軽い興奮を起こさせて
平衡感覚の混乱によるめまいを軽減させる」のは ……
キサンチン系成分である
カフェイン(無水カフェイン、クエン酸カフェイン等)やジプロフィリンの説明です。
【(エ)正しい ―― ジフェニドール塩酸塩】
内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節作用のほか、内耳への血流を改善する作用を示す抗めまい成分です。
副作用 ……
抗コリン作用を示すため、頭痛、排尿困難、眠気、散瞳による異常なまぶしさ、口渇などが現れることがあります。
排尿困難、緑内障の診断を受けた人は相談が必要です。
【鎮暈薬の成分を目的別に整理する】
抗めまい成分 …… ジフェニドール塩酸塩。
抗ヒスタミン成分 …… ジメンヒドリナート、
メクリジン塩酸塩(作用が遅く持続時間が長い)、プロメタジンテオクル酸塩
(15歳未満の小児には使用しない。
外国で乳児突然死症候群、乳児睡眠時無呼吸発作のおそれ)、クロルフェニラミンマレイン酸塩。
抗コリン成分 ……
スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ロートエキス。
鎮静成分 ……
ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素。
キサンチン系成分 ……
カフェイン、ジプロフィリン。
局所麻酔成分 …… アミノ安息香酸エチル。
【鎮暈薬の使用上の注意】
3歳未満では乗物酔いが起こることは
まれとされており、3歳未満の乳幼児向けの製品はありません。
つわりに伴う吐きけへの対処として
使用することは適当ではありません。
他のかぜ薬、解熱鎮痛薬、催眠鎮静薬、
鎮咳去痰薬、胃腸鎮痛鎮痙薬、アレルギー用薬等との併用は避ける必要があります
(成分が重複して、効き目や副作用が強く現れるおそれがあるため)。
出典:登録販売者試験 令和2年度(福岡県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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