次の表は、ある鼻炎用点鼻薬に含まれている成分の一覧である。…

主な医薬品とその作用 第85問

次の表は、ある鼻炎用点鼻薬に含まれている成分の一覧である。1mL 中テトラヒドロゾリン塩酸塩 1 mgクロルフェニラミンマレイン酸塩 5 mgベンゼトニウム塩化物 0.2 mgリドカイン 5 mgこの医薬品に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせを下から一つ選びなさい。ア テトラヒドロゾリン塩酸塩は、肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑える作用を示す。イ ベンゼトニウム塩化物は、殺菌消毒作用を示し、細菌、ウイルスに効果がある。ウ リドカインは、鼻粘膜の過敏性や痛み、痒みを抑えることを目的として配合されている。エ この点鼻薬を過度に使用すると、逆に鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすい。

正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(ウ)と(エ)です。 【配合成分の役割を確認する】 テトラヒドロゾリン塩酸塩 …… アドレナリン作動成分。  交感神経系を刺激して鼻粘膜の血管を収縮させ、鼻粘膜の充血や腫れを和らげます。 クロルフェニラミンマレイン酸塩 …… 抗ヒスタミン成分。  くしゃみや鼻汁を抑えます。 ベンゼトニウム塩化物 …… 殺菌消毒成分(陽性界面活性成分)。  鼻粘膜を清潔に保ちます。 リドカイン …… 局所麻酔成分。  鼻粘膜の過敏性や痛み、痒みを抑えます。
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【(ア)が誤り ―― テトラヒドロゾリンは血管収縮成分】 肥満細胞からヒスタミンの遊離を抑えるのは、クロモグリク酸ナトリウムなどの抗アレルギー成分です。テトラヒドロゾリン塩酸塩は、上のとおりアドレナリン作動成分で、血管を収縮させることで鼻づまりを改善します。 同じ仲間 …… ナファゾリン塩酸塩、  オキシメタゾリン塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩など。 【(イ)が誤り ―― 陽性界面活性成分はウイルスに効かない】 ベンゼトニウム塩化物は陽性界面活性成分で、細菌、真菌類に対して効果を示しますが、結核菌やウイルスには効果がありません。「ウイルスに効果がある」という部分が誤りです。 殺菌消毒成分と有効範囲の整理  陽性界面活性成分(ベンザルコニウム塩化物、   ベンゼトニウム塩化物、セチルピリジニウム塩化物、セトリミド)   …… 一般細菌類、真菌類に有効。   結核菌、ウイルスには効果がない。  クロルヘキシジングルコン酸塩   …… 一般細菌類、真菌類に有効。   結核菌、ウイルスには効果がない。  ポビドンヨードなどのヨウ素系   …… 結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスにも有効。  エタノール   …… 結核菌を含む一般細菌類、真菌類、ウイルスにも有効。 「ウイルスまで効くのはヨウ素とエタノール」と覚えてください。 【(ウ)正しい ―― リドカインの目的】 局所麻酔成分であるリドカインは、鼻粘膜の過敏性や痛み、痒みを抑える目的で配合されます。 【(エ)正しい ―― 過度の使用による鼻づまりの悪化】 アドレナリン作動成分を含む点鼻薬を過度に使用すると、二次充血を招き、逆に鼻づまり(鼻閉)がひどくなりやすいとされます。 仕組み …… 血管を収縮させ続けることで、やがて血管が反応しなくなり、反動的に血管が拡張してしまうためです。 助言 …… 点鼻薬は長期連用を避け、症状が続く場合は医療機関の受診をすすめてください。 また、点鼻薬は局所に適用するものですが、全身的な影響を生じることがある点にも注意が必要です。 鼻腔粘膜は吸収がよく、アドレナリン作動成分が循環血液中に入れば、心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害のある人で症状を悪化させるおそれがあります。

出典:登録販売者試験 令和元年度(福岡県 公表問題)出典元ページ

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