強心薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。…
主な医薬品とその作用 第76問
強心薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア センソは、ヒキガエル科のシナヒキガエル等の毒腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、有効域が比較的狭く、一般用医薬品では1日用量が5mg以下となるよう用法・用量が定められている。イ 苓桂朮甘湯は、強心作用が期待される生薬は含まれず、主に尿量増加(利尿)作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が悪いことを意味する。)の排出を促すことを主眼とする。ウ ロクジョウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる作用があるとされる。エ リュウノウは、ウグイスガイ科のアコヤガイ、シンジュガイ又はクロチョウガイ等の外套膜組成中に病的に形成された顆粒状物質を基原とする生薬で、鎮静作用等を期待して用いられる。
- (1)ア: 正 イ: 正 ウ: 正 エ: 誤
- (2)ア: 正 イ: 正 ウ: 誤 エ: 誤
- (3)ア: 正 イ: 誤 ウ: 誤 エ: 正
- (4)ア: 誤 イ: 正 ウ: 誤 エ: 正
- (5)ア: 誤 イ: 誤 ウ: 正 エ: 誤
正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(ア)と(イ)です。
【(ア)正しい ―― センソ】
ヒキガエル科のシナヒキガエル等の耳腺の分泌物を集めたものを基原とする生薬で、微量で強い強心作用を示します。
用量の制限 ……
有効域が比較的狭いため、一般用医薬品では1日用量が5ミリグラム以下となるよう
用法・用量が定められています。
この5ミリグラムという数字は、そのまま出題されます。
局所麻酔作用 ……
皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示すため、センソが配合された丸薬、錠剤等の内服固形製剤は、口中で噛み砕くと舌等が麻痺することがあり、噛まずに服用することとされています。
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これも頻出です。
副作用 ……
通常用量においても、悪心(吐きけ)、嘔吐の副作用が現れることがあります。
【(イ)正しい ―― 苓桂朮甘湯】
強心作用が期待される生薬は含まれず、主に尿量増加(利尿)作用により、水毒(漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が悪いことを意味する)の排出を促すことを主眼とします。
適応 ……
体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏に適します。
構成生薬 …… カンゾウを含みます。
その他 ……
強心薬の中で唯一、強心生薬を含まない漢方処方製剤である点が特徴です。
【(ウ)が誤り ―― それはジャコウの説明】
「シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする生薬で、強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる作用がある」のは、ジャコウ(麝香)の説明です。
ロクジョウ(鹿茸)の正しい説明 ……
シカ科のマンシュウアカジカ又はマンシュウジカの雄鹿の角化していない幼角を基原とする生薬で、強心作用のほか、強壮、血行促進等の作用があるとされます。
見分け方 ……
ジャコウは「分泌物」、ロクジョウは「角(幼角)」。
どちらもシカ科ですが、部位が違う点で判別できます。
【(エ)が誤り ―― それはシンジュの説明】
「ウグイスガイ科のアコヤガイ、シンジュガイ又はクロチョウガイ等の外套膜組成中に病的に形成された顆粒状物質を基原とする生薬で、鎮静作用等を期待して用いられる」のは、シンジュ(真珠)の説明です。
リュウノウ(竜脳)の正しい説明 ……
中枢神経系の刺激作用による
気つけの効果を期待して用いられます。
リュウノウ中の主要な成分としてボルネオールが配合されている場合もあります。
【強心薬の生薬まとめ】
強心作用を期待するもの
センソ …… ヒキガエル科の耳腺の分泌物。
1日用量5ミリグラム以下、噛まずに服用。
ジャコウ …… シカ科ジャコウジカの
雄の麝香腺分泌物。
呼吸中枢を刺激、意識をはっきりさせる。
ゴオウ …… ウシ科のウシの胆嚢中に
生じた結石。
強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を静める作用。
ロクジョウ …… シカ科の雄鹿の幼角。
強心、強壮、血行促進。
強心作用以外の作用を期待するもの
リュウノウ …… 気つけ。ボルネオール。
シンジュ …… 鎮静。
レイヨウカク …… ウシ科の
サイガレイヨウ等の角。鎮静。
ジンコウ …… ジンチョウゲ科の
樹脂が沈着した材。鎮静、健胃、強壮。
動物胆(ユウタン) …… 苦味による健胃。
強心薬の使用上の注意 ……
5日から6日間使用して症状の改善がみられない場合は、医療機関の受診をすすめます。
一般用医薬品の強心薬は、心臓の働きを整えて動悸や息切れ等の症状の改善を目的とするものです。
出典:登録販売者試験 令和2年度(福岡県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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