瀉下薬に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。…

主な医薬品とその作用 第75問

瀉下薬に配合される成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア ビサコジルは、大腸のうち特に結腸や直腸の粘膜を刺激することで排便を促し、また、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きがあるとされている。イ ダイオウは、授乳中の女性が服用すると、吸収された成分の一部が乳汁中に移行し、乳児に下痢を生じさせるおそれがある。ウ カルメロースナトリウムは、腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増やすとともに糞便を柔らかくすることを目的として用いられる。エ センノシドは、小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられている。

正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(ア)(イ)(ウ)です。 【(ア)正しい ―― ビサコジル】 大腸のうち、特に結腸や直腸の粘膜を刺激することで排便を促し、また、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きがあるとされています。 注意点 ……  腸溶性製剤とされている場合が多く、胃内で溶け出すと、胃粘膜への刺激をもたらすおそれがあります。  そのため、服用前後1時間以内に制酸成分を含む胃腸薬や牛乳を摂取すると、腸溶性の膜が溶けてしまうため、避ける必要があります。  この「前後1時間、制酸成分と牛乳」は繰り返し問われます。
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【(イ)正しい ―― ダイオウと授乳】 ダイオウは、授乳中の女性が服用すると、吸収された成分の一部が乳汁中に移行し、乳児に下痢を生じさせるおそれがあります。 センナ、センノシドも同様です。 妊婦については、  子宮収縮を誘発して、流産・早産を促すおそれがあるため、使用を避けることとされています。 ダイオウを含む漢方処方製剤 ……  大黄甘草湯、大黄牡丹皮湯、麻子仁丸、防風通聖散、大柴胡湯、桃核承気湯、乙字湯、茵蔯蒿湯、三黄瀉心湯、響声破笛丸など。  瀉下薬との併用に注意が必要です。 【(ウ)正しい ―― カルメロースナトリウム】 膨潤性瀉下成分です。腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増やすとともに糞便を柔らかくすることを目的として用いられます。 効果的な使い方 ……  十分な水分とともに服用することが重要です。  水分が足りなければ、膨らむことができません。 同じ仲間 ……  カルメロースカルシウム、プランタゴ・オバタの種子または種皮。 【(エ)が誤り ―― 「リパーゼ」ではなく「腸内細菌」】 センノシドは、胃や小腸で消化されず、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、その分解生成物が大腸を刺激することで瀉下作用をもたらすと考えられています。 設問は「小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激する」としており、場所(小腸か大腸か)も、分解するもの(酵素か腸内細菌か)も誤っています。 リパーゼは脂質を分解する消化酵素であり、センノシドとは関係ありません。 センナ、センノシド、ダイオウは、  大腸に生息する腸内細菌によって分解されてレインアンスロンという物質になり、大腸を刺激します。 ピコスルファートナトリウムも同様に、  胃や小腸では分解されず、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて大腸への刺激作用を示すようになります。 【瀉下成分の分類】 小腸刺激性瀉下成分 …… ヒマシ油。  小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらします。  (リパーゼが出てくるのはヒマシ油です。  本問の(エ)は、ヒマシ油の説明をセンノシドに付け替えたものです)  3歳未満の乳幼児、妊婦、授乳中の人には使用を避けます。  激しい腹痛又は吐き気・嘔吐の症状がある人も使用しません。  防虫剤や殺鼠剤を誤飲した場合など、脂溶性の物質による中毒には使用を避けます  (中毒症状を増悪させるおそれがあるため)。 大腸刺激性瀉下成分 ……  センナ、センノシド、ダイオウ、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム。 無機塩類 ……  酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム。  腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増やします。 膨潤性瀉下成分 ……  カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、プランタゴ・オバタ。 その他 ……  ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)  (腸内容物に水分が浸透しやすくする)、マルツエキス(麦芽糖が腸内細菌によって分解して生じるガスによって便通を促す。  作用が穏やかで、乳幼児の便秘に用いられます)。

出典:登録販売者試験 令和2年度(福岡県 公表問題)出典元ページ

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