TOC(上昇上限)はB VORからの距離で、最も近いものはどれか。…
空中航法 第18問
TOC(上昇上限)はB VORからの距離で、最も近いものはどれか。
- (1)B VORからA VOR寄りで約45nmの距離
- (2)B VORからA VOR寄りで約55nmの距離
- (3)B VORからA VOR寄りで約62nmの距離
- (4)B VORからA VOR寄りで約72nmの距離
正答 (3)
正答は (3)。TOCはB VORからA VOR寄りの地点です。
【TOCの求め方】
① 巡航高度を決める
② その高度までの上昇時間を表から読む
③ 上昇中のGSを求める
④ 時間 × GS = 上昇中に進む距離
⑤ 各区間の距離と比べて、どこで上昇が終わるかを見る
【① 巡航高度】
第15問で見たとおり、各区間の磁針路は西向きなので、巡航高度は偶数の1,000ft単位です。上昇後の重量(約86,400lb)の欄(BELOW 95)で値があるのは18,000ftまでなので、まず18,000ftまで上昇します。
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【② 上昇時間】
CLIMB DATA、18,000ft、TEMP−10、TOW90,000lb未満:
時間 13.5分 / 燃料 2,380lb / TAS 223kt
【③ 上昇中のGS】
第1区間の風は300°/80kt、TCは216°。その差は84°で、風はほぼ真横から吹きます。
正面成分(向かい風) = 80 × cos84° ≒ 8kt
横風成分 = 80 × sin84° ≒ 80kt
横風が80ktもあるため、偏流修正角を無視できません。
WCA = sin⁻¹(80 ÷ 223) ≒ 21°
GS = 223 × cos21° − 8 ≒ 200kt
機首を21°も風上へ振るため、経路方向に使える速度は223ktから約208ktに落ち、さらに向かい風8ktを引きます。
【④⑤ 上昇距離と位置】
上昇距離 = 200 × 13.5/60 ≒ 45nm
A→B区間は107nmですから、上昇はB VORに達する前に終わります。
107 − 45 ≒ 62nm
したがってTOCは、B VORからA VOR寄りに約62nmの地点です。
【巡航高度を誤ると】
19,000ft(東向きの奇数高度)まで上昇するとして計算すると、上昇は15分・TAS225ktで上昇距離は約50nm、TOCはB VORの手前約57nmとなり、
(2)の55nmのほうが近くなってしまいます。
【横風が大きいときの注意】
この問題の要点は、横風80ktに対してTASが223ktしかないことです。
横風 ÷ TAS = 80 ÷ 223 = 0.36
→ WCAは約21° → cos21° = 0.93
経路方向の速度が7%も失われます。巡航中(TAS308kt)ならWCAは15°程度で損失は3%ですみますが、上昇中は速度が遅いぶん影響が倍になります。
遅いときほど、横風は効く
上昇・降下中の風を軽く見てはいけない理由がここにあります。
【選択肢の読み方】
「A VOR寄り」 …… B VORの手前(まだ届いていない)
「C VOR寄り」 …… B VORを通り過ぎた
まず手前か先かを判定し、そのうえで距離を見ます。この問題では四つとも「A VOR寄り」なので、距離の計算がそのまま答えになります。
出典:令和4年7月期 航空従事者学科試験 運航管理者 空中航法 問18(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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