搭載燃料から予備燃料を除いた飛行可能時間5時間の飛行機が、日本時間の10時00分にA空港をTC:100°で出発し、200…
空中航法 第5問
搭載燃料から予備燃料を除いた飛行可能時間5時間の飛行機が、日本時間の10時00分にA空港をTC:100°で出発し、200nm先にあるB空港までの往復に引き続きTC:245°で出発した。この時の最大進出距離(PSR:Position of SafetyReturn)について最も近いものはどれか。ただし、風:280°/100kt、TAS:320ktとし上昇降下は考えないものとする。
- (1)A空港から 537nm PSR到達時刻:13時37分
- (2)A空港から 530nm PSR到達時刻:13時40分
- (3)A空港から 521nm PSR到達時刻:13時28分
- (4)A空港から 492nm PSR到達時刻:12時59分
正答 (2)
正答は (2)。A空港から530nm、13時40分です。
【問題の流れを整理する】
① A → B (TC100°、200nm)
② B → A (TC280°、200nm)
③ A → PSR → A (TC245°で進出し、引き返す)
使える時間は全部で5時間です。①②で使った分を差し引いた残りで、③の往復ができる最大距離を求めます。
【① A→B TC100°】
風は280°/100kt。針路100°に対して風向280°は真後ろです。
追い風 100kt → GS = 320 + 100 = 420kt
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所要時間 = 200 ÷ 420 = 0.4762時間 = 28.6分
【② B→A TC280°】
今度は真向かいです。
向かい風 100kt → GS = 320 − 100 = 220kt
所要時間 = 200 ÷ 220 = 0.9091時間 = 54.5分
【残り時間】
①+② = 28.6 + 54.5 = 83.1分 = 1.385時間
残り = 5 − 1.385 = 3.615時間
【③ 進出方向のGS(TC245°)】
風向280°と針路245°の差は35°。
横風成分 = 100 × sin35° = 57.4kt
正面成分 = 100 × cos35° = 81.9kt(向かい風)
偏流修正角 = sin⁻¹(57.4 ÷ 320) = 10.3°
GS = 320 × cos10.3° − 81.9
= 314.8 − 81.9 ≒ 233kt
【③ 帰投方向のGS(TC065°)】
横風成分は同じ57.4kt、正面成分は追い風に変わります。
GS = 314.8 + 81.9 ≒ 397kt
【PSRまでの距離】
進出に d/233 時間、帰投に d/397 時間かかり、合計が3.615時間。
d = T × GS出 × GS帰 ÷(GS出 + GS帰)
d = 3.615 × (233 × 397)÷(233 + 397)= 3.615 × 92,501 ÷ 630= 3.615 × 146.8 ≒ 531nm
選択肢の530nmにあたります。
【PSR到達時刻】
進出の所要時間 = 531 ÷ 233 = 2.28時間 = 2時間17分
A空港を③で出発する時刻 = 10:00 + 83分 = 11:23
PSR到達 = 11:23 + 2:17 = 13:40
距離と時刻の両方が(2)と一致します。
【PSRの考え方】
PSRは「そこから引き返せば燃料が尽きる前に戻れる最後の点」です。式の形は調和平均で、いわゆる「行きと帰りの速度が違う往復問題」と同じ構造をしています。
追い風で出ていくとPSRは遠くなり、向かい風で出ていくと近くなります。この問題では進出が向かい風(GS233)なので、無風なら d = 3.615 × 160 = 578nm のところが531nmに縮んでいます。
出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 空中航法 問5(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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