沈降性逆転層について(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。…
航空気象 第3問
沈降性逆転層について(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。(a)冬季晴天時の夜間の放射冷却でできやすい。(b)下降流に伴う断熱昇温で生じる。(c)放射霧と呼ばれる霧が発生しやすい。(d)高気圧圏内において発生しやすい。
- (1)1
- (2)2
- (3)3
- (4)4
- (5)なし
正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(b)(d)の2つです。
【沈降性逆転層とは】
高気圧の圏内では、上空の空気がゆっくりと下降しています。下降する空気は気圧の高いところへ入るので圧縮され、断熱的に昇温します。
この暖まった空気が、下の冷たい空気の上に乗ることで逆転層ができます。これが沈降性逆転層です。
(b)下降流に伴う断熱昇温で生じる → ○
(d)高気圧圏内において発生しやすい → ○
下降流と高気圧は同じ現象の表と裏なので、この二つは必ずセットになります。
【(a)が誤り ―― これは接地逆転】
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冬季晴天時の夜間の放射冷却でできやすいのは、接地逆転層(放射性逆転層)です。
地面が熱を宇宙へ放射して冷える
→ 地面に接した空気が冷やされる
→ 地表付近だけが低温になる
沈降性逆転は上空で、接地逆転は地表でできます。できる場所が違います。
【(c)が誤り ―― 放射霧は接地逆転に伴う】
放射霧は、放射冷却で地表付近の空気が露点以下まで冷えて発生する霧です。したがって接地逆転層に伴って現れます。
沈降性逆転層は上空にできるので、地表の霧とは直接の関係がありません。
【二つの逆転層の比較】
接地逆転(放射性逆転)
できる場所 …… 地表付近
原因 …… 放射冷却
時期 …… 晴天の夜間から早朝
伴う現象 …… 放射霧、視程障害
沈降性逆転
できる場所 …… 上空
原因 …… 下降流による断熱昇温
時期 …… 高気圧に覆われているとき
伴う現象 …… 煙霧、上下の混合の抑制
【運航への影響】
逆転層は空気の上下の混合を止めるため、その下に
塵や排気がたまる → 視程が悪化する
雲や霧が閉じ込められる
という影響が出ます。高気圧に覆われて天気はよいのに視程が悪い、という状況はこれで説明できます。
また、逆転層を通過するときは風向風速が急変することがあり、着陸進入中であれば注意が必要です。
出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空気象 問3(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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