偏西風帯における寒冷低気圧についての記述で誤りはどれか。…

航空気象 第10問

偏西風帯における寒冷低気圧についての記述で誤りはどれか。

正答 (2)
正答は (2)。寒冷低気圧は地上では不明瞭なのが特徴です。 【寒冷低気圧の姿】 寒冷低気圧(寒冷渦、切離低気圧)は、 上層で明瞭 …… 等高度線・等温線がはっきり閉じる 地上では不明瞭 …… 弱い低気圧か、何も現れない という構造をしています。(2)は「地上でも前線を伴った強い低気圧として現れる」としており、ここが誤りです。 【なぜ地上で弱いのか】 低気圧の中心部は上空が冷たい空気で占められています。 冷たい空気は重いので、その下では気圧が下がりにくく、地上の低気圧としては弱くなります。
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また、前線を伴いません。前線は異なる気団の境界にできますが、寒冷低気圧は上層の寒気が切り離されてできたものなので、地上に明瞭な気団の境界がありません。 【(1)は正しい ―― できかた】 対流圏中・上層の気圧の谷の振幅が大きくなり、 谷の低緯度側が切り離される  → 等温線が閉じた形になる これが寒冷低気圧です。偏西風帯から寒気の塊がちぎれて南に取り残された状態だと考えてください。 【(3)は正しい ―― 動きが遅い】 偏西風帯から切り離されているため、流されにくく、動きが遅いのが特徴です。 同じ場所に数日居座ることもあり、悪天が長引きます。予報が難しいのもこのためです。 【(4)は正しい ―― 東側から南東側で発達】 日本付近に寒冷低気圧が近づくと、その東側から南東側にかけて積乱雲が発達し、雷や降雹をもたらすことがあります。 上空に冷たい空気 下層に暖かい空気  → 上下の温度差が大きい → 不安定 地上の天気図には何も描かれていないのに、突然の雷雨や雹が発生する。これが寒冷低気圧の怖さです。 【運航上の注意】 地上天気図だけを見ていると見落とす 上層天気図(500hPaなど)で確認する必要がある 動きが遅いため、影響が長時間続く 「地上は平穏なのに空は荒れる」という状況を作るので、上層の解析が欠かせません。

出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空気象 問10(国土交通省 公表)出典元ページ

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